ホラー映画

2022年5月 8日 (日)

本日の映画 『ヘルウィン』

ヘルウィン』
2019年 アメリカ 監督:パトリック・ルシエ

※本記事は、グロテスクな表現を含みます

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 終わる。
 ゴールデンウィークが、終わってしまう。
 振り返れば、スペシャルな出来事は何ひとつなく、途中仕事を交えて、かぎりなくオーディナリーな休日たち。
 そういう人生だと思えばアキラメつくか? それにはある程度の悟りが必要で、瞑想の真似事したら椅子に座りながらの爆睡。
 首がヘビィに傾いて、筋肉痛になった。
 痛ぇッス。
 異動した同僚から毎日休日出勤のグチLINEが届く。

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 最近のお気に入りワード『屁のツッパリは要らんですヨ』と独り言ち、それはキン肉マンだろうとセルフツッコミ。
 牛丼一筋300年?だっけか……?
 そういえば、吉野家騒動の火は消えたのかしら。
 「生娘をシャブ漬にする」って、せめてシャブシャブにしとけば良かったね。
 講師ともなると、話術に少なからずインパクトが必要。
 相手に興味を持ってもらうための技術だが、社会性というフィルターにかける必要がある。
 自社の社員向け、明らかに冗談だと判るような話なら問題にならなかったかもしれない。
 一歩会社出たら、役員だろうが肩書の衣は薄くなる。
 彼はどのようなGWを迎えたことだろう。
 社会って怖いっス。

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 さて、本作。
 その社会の怖さを、別アングルから浮彫にしたとも思える作品だ。
 ジャケ写はパンプキンヘッドマスクのキラーのみ。
 飾り気なく、その作風はほとんど想像できない。
 ハロウィン題材は間違いないが、このジャンルはホラー定番だ。
 某作品の二番煎じか、どうしようもない駄作であるかもしれない香りがプンプンする。
 ところが……。

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 2015年、ニューヨーク州ベントン。
 ある若者グループが、ハロウィンパーティー。
 バカ騒ぎで盛り上がり、王様ゲームでちょいとエロいムードにもなってきた。
 トリックというあだ名のパトリックに順番が回り、突然の惨劇が始まる。
 阿鼻叫喚。
 逃げ惑う若者たち。
 数名が抵抗し、ようやくパトリックの凶行は止まった。

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 重傷を負ったパトリックだったが、病院で再びの惨劇開始。
 警官の銃弾を数発浴び、彼は忽然と姿を消した。
 そして2016年以降、ハロウィンの時期になると同様の惨殺事件が続発。
 犯人を追うデンバー刑事とジェーン保安官は、彼の正体に疑問を抱く。


 そして迎えた2019年ニューヨーク州ベントン。
 再びパトリックの犯行を思わせる事件が勃発。
 デンバー刑事を挑発し、2015年事件の生存者シェリルにも魔の手が迫る。

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 派手なチープ・スラッシャーかと思ったが、意外にも硬派な作り。
 犯行の理不尽さ・残忍さから、人間の仕業ではないのでは?という疑問を投げつける。
 パトリックが生存しているのか、模倣犯なのか。
 実在の人間なのか、超常的な存在なのか。
 サスペンス色濃く、このテーマが最後まで観客の興味を惹きつける。

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 一方でショックシーンも工夫が凝らされている。
 犯人の襲撃は、まるでアサシンのごとく。
 刃物メインであるが、演出が派手め。
 ところが注意してみれば、シーン毎に違いはあるものの、血糊量はそれほどでもない。
 いたずらにグロいシーンを見せるのではなく、雰囲気でカバーしているのだ。

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 当然ながら、ラストでは謎がきちんと解決される。
 意外性は十分にあるが、まったくのオリジナルアイデアというわけでもない。
 半分ぐらいは予測可能だったが、よく練られた内容になっている。



 あくまで個人的感想だが、ヒロイン・シェリルの描き方に若干のもの足りなさを感じる。
 演じたクリスティーナ・レイエスは気丈さを備えた雰囲気があり、スクリーム・クイーン素質はありそうだが…。
 ジェーン保安官役エレン・アデアの安定感、デンバー刑事役オマー・エップスのゴルゴ(松本氏)感は好感。

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 絶望的なラストに挿入された「希望」は、他作にはなかなか見られないアイデア。
 安直なラストが多いホラーにおいて、高く評価すべきポイントだ。
 続編製作の可能性あり。  

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2022年2月 7日 (月)

本日の映画『水怪/Water Monster』

『水怪/Water Monster』
2019年 中国 監督シアン・チウリアン&シアン・ホーション

※本記事は、グロテスクな表現を含みます

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UMA(未確認動物)には、ロマンがある。
もっとも代表的なものはネス湖に生息すると噂されるネッシーや、ヒマラヤ山脈の雪男イエティといったところだが、映画でも数々のUMA作品が製作されている。
リリースされれば観ずにはいられないというUMAフリークは確実に存在しており、人々の嘲笑を尻目にロマンを密かに育んでいるのだ。

特に私は水系の生物に心惹かれている。
深く濁った水の底に蠢く未確認生物。
ああッ、想像しただけで会いにきてアイ・ニー・ジュウ~である。

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そんな要素をドンピシャに題材にした本作。
なんと中国産ときたもんだ。
中国河川に生息するクリーチャーともなれば、期待はバルーンのごとし。
はてさて、どんな仕上がりになっているのでしょうか。

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舞台は、中国の寒村。
時代は不明だが、数十年前のようだ。
主人公・水生(すいしょう)は幼少期に目前で父を失う。
二人で舟に乗っているとき、水猿と称される化物に遭遇したからだ。

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時を経て10年。
水生は成長したものの、何か冷めた生活を送っていた。
そして、再び水猿による惨劇が村を襲う。
村の知恵者は、水猿に生贄を捧げて事態を収めようとする。
生贄に選ばれたのは、村の娘・香蘭。
しかし香蘭に想いを寄せる水生は、水猿を退治することに奮起。
仲間の手を借りて、水魔退治へと向かうが……。

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舞台背景は雰囲気バッチリ。
化物出ても違和感ない河川で、何か寒々としている。
水猿によって舟がひっくり返り、人が投げ出されるなどの演出は派手。
だが、後半になるにつれて、この派手さは別の方角へと向かっていく。

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覚醒した水生(リュウ・リンチョン)は、なぜか武術を身につけていた。
退魔用の武器なども用意し、ヤスにチェーンを取り付けてオリジナル・ウェポン完成。
別人のようにバトルを繰り広げる水生だったが、水猿も負けていない。
飛んでくる武器を巧みにかわし、神業的ディフェンスを見せる。
何の映画だった?と思い返すも、視線は高速バトルにくぎ付けだ。

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ジャケ写は、かなり巨大な水猿が描かれている。
このとおりだったらスゲェのだが、これは誇張イメージ。
実際は等身大で、仮面ライダーAmazonの怪人レベルだといっておこう。
皮膚はスピーシーズっぽく、グロい背骨が特徴。
驚くのは、人間を襲う時の移動方法。
水面を四つん這いで全力疾走する。
そして脅威のジャンプで縦横無尽な立体攻撃を繰り出すのだから、中国作品恐るべし。

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2022年1月10日 (月)

本日の映画『ヤミー』

『ヤミー』
2019年 ベルギー 監督:ラース・ダモワゾー

※本記事は、グロテスクな表現を含みます。

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 うーん、なんだ、この作品は。
 最近は全く予備知識を入れず、映画鑑賞するスタイルになりつつある。
 ジャケ写とわずかな作品紹介だけで判断するのだが、本作を見つけた時の率直な感想がこれだ。
 どうも80年から90年代っぽい作りのようだが、この時期のホラー作品は大抵知っている。
 掘り出し物か?
 昔のカルト作が再発売されてのではないか?
 未知なる発見への期待は、新種を発見するがごとく。
 ツチノコ発見を夢みる子供のように、ワクワク感を味わう。

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 ところが、これが2019年作。
 しかもベルギー産ときた。
 チョコとワッフルが頭に浮かぶが、さらにこのワードでブログ記事を書いたような記憶もかすかに。
 まだまだレアではあるが、ベルギーホラーは初めてではないな、きっと。
 昔飲んだワインの味を辿るがごとく、ホラーの記憶を思い返すも、該当作品思いつかず。
 ああ、いよいよ記憶力も衰え始めたか。
 車にパピーだけは鮮明なのだが、ヤミーってなんだっ!?

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 さて、本作。
 ヒロインは巨乳に悩むアリソン。
 どこに行っても成人男性の視線はコンセントレーション。
 あからさまに下卑た視線は真面目なアリソンにはストレスとなり、悩ましい日々を送る。
 彼氏のミカエルは少々残念に思いつつも、アリソン・ファーストの態度で臨む。
 アリソン念願の『乳房縮小手術』に付き添い、巨大美容整形病院にやってきた。

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 ようやく普通の生活が送れると手術を熱望するアリソン(マイケ・ネーヴィレ)だったが、どうも病院が胡散臭い。
 異変に気付いたミカエル(バルト・ホランダース)は、病院内で一人の患者と遭遇する。
 それは、まるでゾンビのような女性だった。
 ミカエルは、アリソンを連れて病院を脱出しようと試みるが……。

 

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 巨大病院を舞台にしたゾンビ・パニック。
 ゾンビメイクは満足できる水準で、適度なグロさも心地良い。
 主人公の巨乳からしてフザけているが、もっと放送禁止のギャグも用意されている。
 このボカシがすんごくて、観客の想像はフル回転。
 ボカシの裏に何がある?
 そこに愛はあるんかと問えば、あるでしょうと師のたまわく。
 ディレクターズカットあるんかと思い、海外版ならもしかしてパートⅡ。
 そういう余計なことに気を持っていかれる作品なのでございます。

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 想像通りのスプラッター度で、下半身消失ゾンビなども出たり。
 半裸女性のゾンビ・ウォークに味があったりもする。
 結構なハッチャケ具合ながら、やはりアリソンの一挙一動が気になって、作品への集中力はハンパねぇ。

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 コメディ要素も強いが、ホラー演出はしっかり。
 これがアメリカなら、間違いなくカルトな人気を得るだろう。
 B級ホラーマニアのツボを押さえており、ベルギーホラーの可能性を示す作品だ。 

 

 

 

 

 

 

 

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2021年8月 2日 (月)

本日の映画 『デッド・カーニバル』

『デッド・カーニバル』
2017年 アメリカ 監督:エヴァン・セシル

※本記事は、グロテスクな表現を含みます

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 ホラー映画にも、いくつかのセオリーがある。
 ひとつのジャンルで多くの類似作品が作られた場合、セオリー崩しが始まる。
 表現したいことは同じでも、何か他作との区別化を図らなければならない。
 目立つことをしなければ、生き残れない。
 製作側は、必死にアイデアを絞らなければならないのだ。

 たとえば、スクリーム・クイーン。
 殺人鬼たちに散々な目に遭わされて、逃げ惑う。
 やがて恐怖を怒りに変えて、殺人鬼に中指を立て、『サノバビィッ~チ!!』と叫んで撃退。
 コスチュームはタンクトップにホットパンツで、画面に映える。

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 このパターンを捨ててしまうのは、かなりの勇気が必要だ。
 美女がズタボロになりながらも、セクシーさと爽快感を醸成してくれる効能を捨ててしまうことになる。
 それに替わる何かを準備できるか。
 これは、なかなか難しい。

 ここに本作の冒険がある。
 主人公はイケ面ながらも、かなりのヘタレ。
 このヘタレさは最期まで続くのだが、これがどうにもヤキモキしてしまう。
 本来なら、おバカでお色気担当の被害者要員も、アクティブ・シニアに変更だ。
 元気な老人たちの日帰りツアー参加客なのだ。

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 彼らが立ち寄ったロデオ・パーク。
 テーマパーク風にした観光牧場で、最大の見せ場はロデオ・ショー。
 それなりに楽しんだシニア一行だが、帰り際彼らの前に一人の女性が助けを求める。
 そこへ登場した黒ずくめのカウボーイ。
 彼は特殊な武器で女性を殺害した。
 目前で繰り広げられた惨劇に、パニクるシニア一行。
 なんとか逃げ出すものの、添乗員のサイモン君は置き去りに。
 サイモン君は、他にも捕らわれの身となった被害者たちと共謀して逃亡を図るのだが……。

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 いわゆるアメリカの田舎は、理不尽が一杯系のストーリー。
 動機なんて糞喰らえ。
 倫理の欠片も存在しない。
 そんなカントリー・ヘルが繰り広げられる。
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 被害者たちは家畜のように扱われ、様々なパターンで被害に。
 グロ度は比較的高めで、派手さが感じられる。
 テンポ速く、殺人鬼と被害者の追いかけっこ形態も飽きがこない工夫が見られる。
 殺人鬼は特殊な方法で筋力をアップし、被害者の首にロープを巻き付けてスィングなんて場面も。

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 当然シニアも被害に遭い、凄惨な末路を辿る者もある。
 一般人が鑑賞したら、当然けしからんなんてご意見も噴出しそう。
 これをシャレと捉えることができるか、できないか。
 できない人は、そもそもホラー観る必要ないんじゃないのと思うのだが、何故か鑑賞してしまうんだな。
 それで正義感振りかざしてしまう。
 虚構を楽しむものなのに、無理に現実に持ち込もうとする。
 でもね、シニア俳優さんの演技は生き生きとしているんだなぁ、これが。
 定年もどんどん延長されているのだから、シニア活躍の場が広がってもいいんじゃない。
 ホラーでもね。

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 エンドロールに流れる曲が素晴らしく、余韻に浸れます。
 意外にも爽快感が味わえて、Good Job! 

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2021年6月16日 (水)

本日の映画『ZOOMBIE2 ズ―ンビ2 ネクスト・レベル』

『ZOOMBIE2 ズ―ンビ2 ネクスト・レベル』

2019年 アメリカ 監督:グレン・ミラー

※本記事は、グロテスクな表現を含みます

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 まさかの続編が製作されていた。
 いや、アイデアは悪くないので、調理方法によっていくらでも続編製作可能なはずだ。
 ただ、前作同様に製作アサイラム、監督グレン・ミラー。
 大幅なチェンジは期待できないのである。
 ネクスト・レベルという副題に期待したが、ネクストではなく正反対ではないか。
 これは否定を表現したのではなく、本作と前作の関連に大きな誤解を生む可能性がある故だ。
 2作を続けて観れば、その理由が理解してもらえると思う。

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 今回は、密猟者グループが野生動物保護施設に侵入するところから。
 ミーアキャットに独自製法の麻酔薬を打つ悪い奴ら。
 その所業が、とんでもない事態を招いていく。

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 事態の収拾を図るため、密猟者も保護局員も協力。
 解決方法を見出すが、それはいくばくかのドラマを生む。
 前回、ストーリーの捻りがないと評したが、本作は少し練られていた。
 特にラストの繋げ方は、正当なる続編の存在感を示す。

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 CGもわずかにアップか。
 サイに踏みつけられる。
 ワニに呑み込まれる。
 カバに喰われる。
 貼りついたヤマアラシを剥がしたら、顔面ズルむけ。
 など。

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2021年6月13日 (日)

本日の映画『ZOOMBIE ズ―ンビ』

 『ZOOMBIE ズ―ンビ』
 2016年 アメリカ 監督:グレン・ミラー

 ※本記事は、グロテスクな表現を含みます

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 蒸し暑さが日増しにアップし、ついに半袖シャツ着用に踏み切る。
 ランニング・コースにアジサイの花をみつけ、我かたつむりの唄を口ずさむ。
 世間は梅雨を迎えようとしているが、すでにコロナ・ウイルスを迎え入れてしまった。
 五輪まで迎え入れて、気がつけば夏。
 未来に何が待っているのか、それは誰にも分からない。

 とりあえず、コロナ影響で仕事が倍増し、何故か賃金は減るという我が境遇に恨み節を。
 あ~ら、えッさッさ~ッ。
 『必殺 からくり人』山田五十鈴氏の掛け声をもって、日々を乗り切っている。
 優しさ頼りに生きてはきたが、優しさだけでは生きられぬ。
 早く来てくれ、からくり人。
 ウン、名文句だなぁ。

 

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 さて、本作。
 オープニングでアサイラム・プレゼンツが明らかにされると、即座に方向性が判明。
 スピルバーグの超有名作品を想起させるオープニングだ。
 でも、安い。
 チープさ滲み出ていて、さすがアサイラムと納得。

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 まずは舞台となる動物園の説明を。
 おそらく主人公と思われるエレン博士の祖父が企画。
 おそらくというのは、主人公にしては活躍薄く、キャラ描写が浅薄だから。
 祖父の夢を孫がようやく実現にこぎつけたのが、”エデン・ワイルドライフ・ズー”である。

 この動物園、並大抵のズ―ではない。
 なんと世界中の絶滅危惧種を集め、保護しようとしている。
 まもなく一般公開が予定され、実習生のトレーニングが開始された。

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 一方で、お猿さんに異変が生じていた。
 何かのウイルスか、お猿さん凶暴に変貌し、職員を襲う。
 お猿さん達、研究室を飛び出し、脅威は動物園全体に拡大。
 異変に気付いたエレンは、動物園を封鎖し対処に乗り出すのだが……。

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 ストーリーに捻りなく、ド直球な展開。
 アサイラムはテレビ用映画らしく、お色気シーンもなし。
 動物のゾンビ化を期待させるも、ビジュアル的な魅力に欠けている。
 どうせなら動物の腐敗感を出せれば良いのだが、そこまで手間はかけられない。

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 動物はCGで、合成度も70%ほど。
 重要キャラのゴリラも、ハラニシゴリラに近い。
 スケール感に乏しく、大パニックでなく小パニックといったところ。

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 それでも、ホラーを名乗るいくつかのお楽しみシーンは忘れない。
 お猿さんに両目をくり抜かれる女性。
 ゴリラの怪力で頭部圧縮される男性。
 「私に中に巣を……」意味深な言葉で訴える女性のドイヒーな状態。
 安いながらも、それなりのアイデア用意しています。

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 子役の少女、印象に残りますが、他作でも見た覚えが。
 ホラー界のマナちゃん!?
 コアラに襲われて、まぁ大変。
 あ~ら、えッさッさ~!

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2020年6月24日 (水)

本日の映画 『フェノミナ』

『フェノミナ』
1985年 イタリア 監督:ダリオ・アルジェント
主な俳優:ジェニファー・コネリー ドナルド・プレザンス ダリア・ニコロディ

※本記事は、グロテスクな表現を含みます

 

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ホラーマニアには、言わずもがなの名作。
私も何回観賞したか、思い出せないほどです。
当然レビュー済と思っていたら、どこにも記事が見当たらない。
考えてみたら、メジャー作品って誰もが取り上げるので、天邪鬼精神が働いて避けていたのでした。
最近、もっと楽に生きようと、精神改造真っ只中。
許容範囲を意識的に拡げ、くらげのようなライフを目指しております。

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さて、本作。
主人公ジェニファーは、アメリカで人気のアクターを父に持つ。
母が出て行っちゃったので、ジェニファーはスイスのリヒャルト・ワグナー女学校に入学することになった。
この地は、スイスの魔境とも呼ばれている。
その原因は、フェーンという熱風が吹き、人をおかしくさせるというのだ。
真偽は不明だが、明らかに不吉な事件が起きていた。
少女を狙った連続失踪・殺人事件である。
人々は、シリアル・キラーの存在を疑っていた。

異変は、すぐに始まった。
完治したと思っていたジェニファーの夢遊病が再発したのだ。
混沌とした意識の中、ジェニファーは見知らぬ少女の殺害現場に遭遇してしまう。

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どうにか難を避け、ジェニファーは昆虫学を専攻するマクレガー教授と出会う。
マクレガーは、ジェニファーの持つ不思議な能力に気づく。
そう、ジェニファーは昆虫と意思疎通できるのだ。

 

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学校に戻っても、ジェニファーは落ち着かない。
そんな中、ルームメイトのソフィーが行方不明に。
校長はジェニファーの異常性を疑い、果ては精神病院に送ろうと画策。
友人たちからも苛めを受け、ジェニファーは学校を去る。

 

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再びマクレガー邸を訪れたジェニファー。
犯人の手袋に付着していたウジからヒントを得て、犯人の居場所を探す。
しかし、魔の手はマクレガーに迫っていた……。

 

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こんな美少女がホラーに!?
当時のホラー界は、話題持ちきり。
さらにイタリア流グロ描写も健在で、その取り合わせが斬新すぎた。
加えてBGMはゴブリン、アイアン・メイデン、モーター・ヘッド等のヘビメタ色強し。
強烈な個性をミックスすれば、たいていは失敗する。
しかし、本作は長い間マニアに愛され、ホラー史に君臨しているのだ。

冒頭のシーンから、本作の魅力は開花する。
バスに乗り遅れた観光客が殺害されるシーンだ。
こちらもキュートな女性だが、演じるは監督の娘フィオーレ。
殺人鬼に後頭部を叩きつけられ、顔面にガラスの破片が落ちる。
その割れ具合が見事で、そこから切断された生首が滝を下っていく。
生首や 白糸たぐり 眺めせしまに 
その後、その首はウジ湧くナイスな姿をマクレガー教授邸で晒すことになる。

 

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死体の腐乱加減にスポットを当てるなら、やはりプールが最強だ。
辛うじて原形を留めた肉片や骨。
頭部を這う鮮度抜群のウジ。
熟成度クラウン級の発酵汁。
そこにジェニファーを落とす発想は、アイデアマンというより精神の破綻すら疑うほどである。
しかし、これが本作の魅力のひとつであることは間違いなく、我々の中に眠るフェチの源を発掘する。

 

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満を持して登場するウジ王子の存在も、ミラクル。
造形と動きの気味悪さが、80年代ホラーを象徴するようだ。
この子の生い立ちは、ガイガー警部が訪れた精神病院から想像できる。
暴力、精神異常の遺伝。孤立感。嫉み。羨望など……。
想像力たくましい私は、殺人鬼のやるせない心情を理解してしまった。
ドロドロに汚れ、血臭漂うスイスの田舎町。
ジェニファーは、浄化を担う天使だったのかもしれない。

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感心するポイントは、他にも存在する。
大量の蝿がジェニファーを助けるシーンなど、虫の描写が秀逸。
スタッフの苦労を窺い知るシーンだ。
また、マクレガー博士の介護を務めるチンパンジー・インガが素晴らしい。
物語でも重要な役割であり、チンパンジー界のアカデミー賞必至の演技を披露する。

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2020年6月14日 (日)

本日の映画 『サタニック・ビースト 禁断の黒魔術』

『サタニック・ビースト 禁断の黒魔術』
2018年 ブラジル 監督:ロドリゴ・アラガォン

※本記事はグロテスクな表現を含みます

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「トニックウォーターをくれ」
バーテンの僕は、戸惑っている。
トニックウォーターだけか?
使途が判らず、単品で出してよいのかどうか。

男は、催促する。
「いいから、トニックウォーターだ」
客の要望には、応じなければ。

男の様子は、明らかにおかしい。
受け取った瓶を左手に持ち、自分の正面に置いた。
男の口から洩れる奇怪な言葉。
何かの呪文だろうか。
同じフレーズを繰り返し、額には汗が滲み出ている。
浮き出た太い血管は、興奮しているためか。
身体は小刻みに震え、瓶がカタカタと鳴った。

ドラッグだ。
ヤク中の人間など見たこともないが、僕は直感した。
人間、予想外のことが起きると、何もできなくなる。
僕の思考は停止し、眼だけが男の動向を見守った。

あっ。
異常に気付いた周囲の客も、同様に声を上げた。
男の頭が後ろに反り、瓶めがけて振り下ろされたのだ。
ゴツリという音が、氷のような悪寒を運んだ。

飛び交う悲鳴。
飛び散る血潮。
男の後頭部に貫通した瓶が、真っ赤に染まっている。
なぜ、瓶は割れていないのか……。
奇妙な違和感が先行し、僕の脳は状況を把握していない。

男の両手は、電流が流れたかのように痙攣している。
それでも、男の呪文はまだ続いてた。
ヤビエスラヌス、ハビエルベラモータ……。

それが悪魔を招聘する言葉だとは、後に気付くことになる。
この時はただ、漠然と感じただけだ。
地獄の門が開かれた……、と。

 

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……なんて、小説を書いちゃう梅雨の休日。
みなさん、いかがお過ごしですか?
レベルの低いホラーにありがちな、夢オチに近いオープニングにしてみました。
今回紹介する映画からインスピレーションを受けたのですが、共通項は黒魔術のみ。
かなり違う方向に仕上がりましたね。
何も考えずに創作すると、楽しいです。

 

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さて、本作のレビューに移りましょう。
監督ロドリゴ・アラガォンは、ブラジルホラーのパイオニア。
『デス・マングローブ』『シー・オブ・ザ・デッド』などのゾンビ作品が有名ですかね。
それに『吸血怪獣チュパカブラ』なんてのも手掛けてます。

ジャングル内の小さな村。
汚さ薫るゾンビやクリーチャー。
黒い血のスプラッター描写。
ちょっとしたエロス。
まあ、彼の作風は、こんなものです。
いまいち意味不明なところもあり、勝手に想像して補足する能力が必要かもしれません。
どちらかといえば、一般人には敬遠されるタイプですね。

ところが、ブラジルという土壌に育まれ、予測できない描写がマニアのツボを叩く。
特殊メイクは感心できるクオリティなので、新作出るとスルーできません。
ロドリゴ作品をはじめ、次期ホラーブームは南米が最有力!?
サンバ・オブ・ザ・デッド、よろしく!!

 

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脱線ばかりですが、本作のヒロインはクララという若き女性。
両親は不明で、人の良さそうなオジサンに育てられています。
ある日を境に、人生ガラリ。
一生分の不幸が、まとめてやってきちゃいました。
瀕死の旅人から渡された「シプリアーノの失われた書」は、地獄の扉を開くカギだったのです。
ああ、なんてHELL!!

 

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これまでの作品と違い、なんとなく垢ぬけ。
ダークファンタジー色混入ですが、期待したハチャメチャ度はナリを潜めます。
クライマックスでなんとか追い付き、特殊メイクを存分に披露。

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なんとなく過去名作へのオマージュが感じられ、たとえばエイリアンのフェイス・ハガーを思わせるチキン・ハガーが出現。
少々コミカルですね。
本で悪魔を呼び出すのは、「死霊のはらわた」でしょう。
最後の黙示録描写も、マニア向け。
直接描写ではないのですが、妊婦ネタのグロさが貴方の神経を掻き毟ります。
悪魔のベィビィ、ハイハーイ。
HELLの付け合わせには十分ですな。

 

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2020年6月 4日 (木)

本日の映画 『ブック・オブ・モンスターズ』

『ブック・オブ・モンスターズ』
2018年 アメリカ 監督:スチュワート・スパーク

*本記事は、グロテスクな表現を含みます

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オタク(またはヲタク)というものは、興味のない者には全くどうでもよい文化を創造する。
オタクが存在しなかったら、少なくともゲームやホラーは発展しなかっただろう。
いってみれば、文化の絆だ。
絆な国内のみならず、世界へと繋がっていく。

残念ながら、私のネットワークに外国人のホラーマニアはいない。
かといって、積極的に関係を築こうとも思わない。
海外マニアの、計りしれないパワーに接するのが怖いからだ。
そもそも、会話ができないという語学力問題も解決すべきなのだが……。

 

いきなり、オタク談義などを披露したのは、本作にオタク・エッセンスがたっぷり詰まっているからだ。
作品説明によると、「アメリカのホラーサイトから飛び出したB級スプラッター」とある。
これだけだと、いまいち様子がつかめない。
アメリカのホラーサイトが製作したのか。
アメリカのホラーサイトが資金提供したのか。
アメリカのホラーサイトが原作なのか。
アメリカのホラーサイト関与率を算出してくれ、エプス教授!

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で、詳細不明のまま、観賞開始。
ヒロイン・ソィー、明らかにオタクの香り。
アメリカというより北欧系のような感じを受けるが、”日本のアニメ大好きです”タイプの外見だ。
幼少の頃、母親が失踪という過去。
その時ソフィーは、只ならぬ気配を感じていた。

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成長したソフィーは、18歳の誕生日を迎える。
友人たちと誕生パーティーを開くが、嫌いなクラスメイトまでわんさかやってきて、こんなはずじゃなかったのに~と困惑。
真面目なソフィーを前に、腐った友人共は酒を飲み、ナニまで始める始末。
そこへ突如現れたモンスターたち。
腐った友人たちが次々と悪魔の餌食となっていく。
ピュー。
プシャァー。
引きづり出されるお腸夫人とローリングすっとん頭。

Bom010


ソフィーの記憶が甦る。
ワタシ、あの怪物知ってるかも……。
幼き頃、母が読んでくれた本。
その本に、秘密が隠されているのではないか。
そして、ソフィーは母の秘密を知ることに……。

Bom012

 

デジャヴ感は否めないものの、チープなスプラッター描写が楽しい。
予算不足ながらも、やはりマニアのツボは心得たもの。
俳優がとても18歳に見えない、という一般人のご意見が多く寄せられているが、何歳になっても16だからと歌うアイドルが日本にいることを忘れないでほしい。
クライマックスは、お約束のチェーンソー。
唸りをあげて、血飛沫飛ばせ!
おっと、今の時代、飛沫感染は要注意でさぁ。

Bom007

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2020年6月 2日 (火)

本日の映画 『REC/レック4 ワールドエンド』

 『REC/レック4 ワールドエンド』
 2014年 スペイン 監督:ジャウマ・パラゲロ

 *本記事は、グロテスクな表現を含みます

 Rc001

 REC1作目は、完全なるPOV(主観)作品として確固たる地位を築いたものでございます。
 POVといやぁ、『ブレアウィッチ・プロジェクト』が始祖と思っておりますが、その製作は1999年。
 RECは2007年と、実に8年の開きがある。
 ほぼ同時期かと勘違いしておりましたが、そんなことで感慨に耽るのはワタクシ含め少数のマニアだけでございましょう。

 REC1作目は、いやゆるゾンビ作品でございました。
 なかなかの出来栄えでしたが、POVというものは何度も見返すものではございません。
 良い映画は何回も見返すものですが、これは臨場感を売り物にした代償とも言えましょう。

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 前作のヒットを盾に、製作された2作目『REC/レック2』。
 通常なら、ここで脱落する可能性も大いにあるのが映画業界の常。
 それを見事に乗り切った理由は、何でございましょう。
 あまりに個人的な好みからいえば、悪魔要素を組み入れたことではないかと。
 これが数あるゾンビ群作品から、違う方向へと進み始めた兆しではなかったでしょうか。
 ちなみに、ここまではジャウマ・パラゲロとパコ・プラザの共同監督としてクレジットされています。

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 続きましての3作目『REC/レック3 リ・ジェネシス』。
 POVではなく、通常視点の作品という印象が強うございますな。
 私的には、一番好みの作品となりました。
 こちらはパコ・プラザの単独監督作品でございます。
 この感動を胸に、4作目の期待は大いに膨らんでおりました。
 着実に売り上げを伸ばす企業の決算を待つ心境。
 デイ・トレーダーなら、そう表現するやもしれない状況でした。

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 決算が発表された直後の大暴落。
 よくあることで、ございます。
 ピョーッてな、感じでしょうか。
 『なぜ?の嵐』って唱がありまして、吉沢秋絵の歌声が脳内スピーカーから流れ出します。
 ああ、私は孤独な少女。

 本作の舞台は、洋上の船。
 閉塞感ばっちりで、ホラーにはうってつけのシチュエーション。
 主人公に、1作目のテレビレポーター・アンヘラ(マニュエラ・ヴェラスコ)が復活。
 3作目までの生存者も集められて、まさに集大成ともいえる体制が整ったのでございます。

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 ところが……。
 まァ~、普通のホラー作品になっちまいました。
 悪魔要素が希釈されたのが、大きな要因でございましょうか。
 迫力は失われていないものの、オリジナルティは影を潜めてしまったのでございます。
 悪魔要素は、パコ・プラザ監督のアイデアで、パラゲロ監督はあまり歓迎していない?
 これまでの快挙を疑うような、そんな嫌ぁな空気が溢れだす始末。
 C級ホラーのようなラストに、才能は持続するとは限らないと決着。

 アンヘラさんのタンクトップだけは、眩しくて……、夏。

Rc007

 

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