本日の映画 『処刑軍団ザップ』
『処刑軍団ザップ』
1970年 アメリカ 監督;デヴィッド・ダーストン
*本記事はグロテスクな表現を含んでいます
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
久々の更新になりますが、ブログの入力画面がリニューアルされたようで、とまどいコンフューズ。
数日前に一度本稿を入力したのですが、画像挿入のタイミングで操作誤ってしまいました。
年初のデータ喪失という仕打ちにモチベーション・ゼロとなり、また今年の更新も最低限になってしまう危惧を抱いております。
数日経って、幸いにも気分は上々アゲランス。
この勢いで書いてしまえと、フェニックスのごとく復活したのが本稿です。
そもそも、本日の映画はホラー・マニアにとって、かなり重要なアイテム。
作品自体の内容・質というより、製作年に注目したいところ。
1970年にこのような作品が製作・上映されたという事実は、驚き二郎です。
これをレビューせずして、マニアを語るべきではない。
そんな義務と使命感をもって、貴方にチェルシーあげたい。
(ここまでで一旦下書き保存)
舞台はアメリカ・バレーヒルズという人口40人の村。
ダム工事の人間が滞在しているが、それが無ければ本当に小さな村だ。
ある日、この村に8人のヒッピー集団が流れ着く。
彼らは自由気ままに行動するが、悪魔崇拝の儀式も執り行っていた。
その様子を盗み見た村の娘シルビア。
不運にも奴らに見つかり、慰みものにされてしまう。
ショックを受けたシルビアはふさぎ込み、弟のピート少年と保護者の祖父はこれを嘆いた。
ヒッピー集団は村の空き家を見つけ、そこに棲息するネズミを捕えて食糧にしている。
どうやら村に滞在するらしい。
怒りが増幅した爺ちゃんは、銃を片手にヒッピー集団のアジトに乗り込む。
「よくも可愛い孫娘を~!!」
しかし、爺ちゃんはあまりに非力だった。
手にした銃もあっさりもぎ取られ、ヒッピー女の洗礼を受けることに!
馬子にも衣装、爺ちゃんに麻薬。
そう、爺ちゃんはLSDを飲まされ、ヘロヘロに……。
どうにか帰宅した爺ちゃんは、自分の不甲斐なさと薬の影響でシルビア同様に塞ぎこんでしまった。
ふたりの大切な家族を、こんな風にしやがって……。ガッデム、サーカス!!!!!
ピート少年は、密かに「ヒッピー・ギャフンと言わせてやる大作戦」を画策。
子供の悪知恵は、時として大人以上に残酷だ。
神の助けか、悪魔の姦計か。
ピート少年は、家の近くで狂犬病にかかったシェパードを目撃する。
犬を射殺したピート。
死体から注射器で抽出したものは、そうBLOODだ。
狂犬病に侵された血液が人体に及ぼす影響は!?
ピート少年が知る由もない。
ただヒッピーをギャフンと言わせれば、それでいいのだ。
何となくヤバそう。
お腹壊して、のたうちまわれ。
ピート少年にとっては、狂犬病BLOODはその程度だったかもしれない。
抑えがたい怒りを隠し、ピート少年は村の女性が営む店の手伝いにいそしむ。
隙をみて、商品のミートパイに混入させたのは、かの狂犬病BLOODだ。
それを購入したヒッピーたち。
破滅へのカウント・ダウンが始まった。
(ここまででデータ再保存)
『ミートパイ狂犬病BLOODソースがけ』の影響は、計り知れなかった。
食したヒッピーたちの意識は混沌とし、バイオレントに人を襲う者も現れた。
しかも、それは襲われた者にも感染する。
被害は拡大し、村全体がカオス状態に。
果たして、バレーヒルズの運命はいかに。
1970年らしく、アイデアは科学的根拠のない安直SF。
だけど、これが楽しい。
感染者は口から泡を吹くだけの描写で、これに俳優の演じる狂気で恐怖を作り上げています。
手・足の切断とか、グロシーンは当時を考えればかなりショッキング。
ヤバい映画として、カルト的人気も頷けます。
結局、邦題『処刑軍団ザップ』の邦題と内容はかなり乖離がありました。
もっとバイオレントなヒッピー集団が、アメリカの片田舎で住民を恐怖のズンドコに陥れるような内容を想像していたからです。
ところが、ヒッピーたちは、それほど悪くはない。
確かに悪魔崇拝やったり、ネズミ喰ったりしているけれど、基本は自分たちの世界の中だけ。
シルビアも、覗き見しなければ乱暴されずに済みましたし……。
どちらかと言えば、ピート少年の所業が気になってしまいます。
子供ながらの短絡的なアイデアから生み出されたカオス。
テーマ深し、ピート深し。
いろいろな意味で、時代を感じさせる作品でした。
朝の情報番組に似たタイトルがありますが、出演者のタイトルコールを聞くたびに本作を思い出します。
せーのッ、ザップ!!
(画像挿入の前に再度データ保存)