本日の映画 『クロージング・ナイト 地獄のゾンビ劇場』
『クロージング・ナイト 地獄のゾンビ劇場』
2016年 カナダ 監督:セヴェ・シュレンツ
*本記事は、グロテスクな表現を含みます
暑い!!
暑さのレベルが半端なく、常に熱中症の不安に陥りながら過ごす日々。
熱中症などかかったことがないから、その兆しをどう判断すれば良いのだろう。
さすがにクーラーを1日中稼働させるには抵抗があり、窓を開けてみると恐るべき熱風がドロッと吹き込んでくる。
このような状態では、とてもまともな映画など観ていられない。
何も考えず、それでも刺激を忘れない。
そんな作品が、必要だ。
本作はまさに真夏の、悶絶級暑さの中でこそ威力を発揮する作品だ。
ある田舎町に、そのストリップ劇場は存在した。
姉御肌の経営者ブルージーンは、かつて野球でその名を轟かしたワイルド姉ちゃん。
しかし、その劇場も終に今夜で閉店となる。
最後のステージを前に、踊り子たちは様々な思いを馳せる。
そんな中、炭鉱夫らのグループがやってきた。
舞台はソコソコの盛り上がりを見せていたが、炭鉱夫の一人に異変が生じた。
トイレに駆け込んだ炭鉱夫は、大量のブラック・ゲロを放出。
やがて理性のない殺人鬼に変貌した。
ステージの影で繰り広げられる理由なき殺戮。
やがて、それは他の炭鉱夫らにも感染する。
モンスター化した炭鉱夫らを止めるべく、ブルージーンの剛腕ピッチが炸裂する。
はたして、ストリップ劇場の運命はいかに……。
ヒロイン・ブルージーンは女性ながら、元実力派野球選手という珍しい設定。
常に野球ボールを身につけ、時には武器として使用。
正直、私のタイプとは程遠いが、ラスオチのストリップ・シーンと、子供には理解できないであろうヤバいボール技に何かを得た気がする。
同様に、他のストリッパー達もかなり個性的。
BPS(ブリッジ・ピス・スプラッシュ)で観客の度肝を抜くベイビー。
その名のとおりオムツ着用のコスプレは、かなりヤバめ。
出産間際の妊婦フランキーも、その死様を含めて他店にはない演出を用意。
予算が低いのか、怪物メイクはただの黒塗りながら、雰囲気は出ている。
チープながらもスプラッター・シーンは強め。
人物描写などもきちんと盛り込み、随所に仕込んだ伏線もきちんと処理。
低予算ながらも、作りはしっかり耐震性を確保しているなぁ。
いわゆるエロ・グロ・ナンセンスという内容ながら、隠れた技術を見過ごしちゃいけない。
良し悪しで判断すれば、良いお下劣さ。
ラストもかなりヤバい演出を含んでいて、それを喜べる自分は立派な下劣症候群。
某ミュージシャンも、ゲスの極みなんてバンド名にするから、ずっとゲス○○なんて言われ続けている。
違う名前だったら、ここまで引っ張られなかったかもしれない。
ゲスと下劣。
ニュアンス的に、貴方はどちらに軍配を上げる?
さあ、本作を観賞して、心の中でシャウトしよう。
おゲッツ!!
夏の暑さを吹き飛ばせっ。
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コメント
完全復活ですね!
私はお下劣派でしょうかね(笑)
ジェイソンのように水が苦手という設定は良しとして
加藤鷹さんばりのゴッドフィンガー炸裂で
ゾンビを退治すればいいのに~と願うところです!( ^ω^ )
投稿: 伝衛門 | 2018年7月22日 (日) 17時47分
加藤鷹さんの名前が出るとは、さすが伝衛門さん。
以前の艶系レビューを思い出しましたよ!
突き抜けるお下劣さは、低級映画ファンだけの特別な世界。
よく時間の無駄なんてレビューを目にしますが、反対に貴重な体験かもしれません。
投稿: 怪奇伯爵 | 2018年7月23日 (月) 21時12分