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2016年3月13日 (日)

本日の映画 『ザ・デッド インディア』

 『ザ・デッド インディア』
 2013年 イギリス 監督:ハワード・J・フォード、ジョン・フォード

 *本記事は、グロテスクな表現を含みます

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 ゲーム『DOOM3』をクリアしました。
 初めのうちは画面に酔い、1時間以上の続行は不可能な状態が続いていました。
 身体が馴れたのか、次第に酔いの影響は薄れ、内容にもジワジワとハマっていったのです。
 ラスボスの巨大さにテンション・アゲアゲだったものの、総合的にはやや期待外れ。
 先に『DEAD SPACE』を体験していたからかもしれません。
 会社の昇職試験があるにも関わらず、意識はDOOMオンリー。
 受かるわけないな、これじゃあ。

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 さて、本作。

 インド舞台のゾンビ映画といえば、『インド・オブ・ザ・デッド』が記憶に新しいですね。
 この作品の作風は、ハリウッド的なエンタメでした。
 本作も同様かと思われましたが、実際は正反対。

 簡単にいえば、『ナイト・オブ~』の流れを組む、正統派ゾンビ作品と分類できるでしょう。

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 主人公は、アメリカ人電気技師ニコラス。
 恋人イシャニからの電話で、彼女が妊娠したことを知る。
 しかし、街の様子がどうにもおかしい。
 不安を訴えるイシャニ。
 そう、死者が蘇り、人を襲っていたのだ。

 

 イシャニに危機が迫っていることを知り、ニコラスは500キロメートル離れたムンバイを目指す。
 途中、孤児の少年ジャベドと出逢い、行動を共にする。
 地獄さながらの様相を呈すインドの地。
 果たして、ニコラスは無事イシャニと再会することができるだろうか……。

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 監督のフォード兄弟による前作が『ゾンビ大陸アフリカン』と聞いて、大納得。
 作風が、ほとんど変わりません。 
 アフリカからインドへ。
 ゾンビ飽和状態のホラー映画界において、少しでも斬新さを追求した一つのカタチが舞台設定にあるといえます。
 異文化とゾンビの融合は、少なからず変化を生み出します。
 このパターンでいけば、文化的に特徴のある国は今後もゾンビ上陸の可能性が高くなりますね。
 ゾンビ誘致で経済効果を創出。
 うーん、ビジネスの香りがプンプンですな。

 さてさて、本作のゾンビに目を向けていきましょう。
 レベル的には、まあ普通。
 ビジュアル的に気に入った個体はありませんので、もう少し改善の余地はありそうです。
 監督自身は、おそらくもっと高尚なテーマを持っていて、デザイン的な魅力を重視していないかもしれません。
 しかし、ゾンビ作品を好んで観る人々は、やはりヴィジュアルのエンタメを期待するわけで、そのギャップは意識してほしいと思います。

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 実際、ゾンビ・デザイン以外は、製作側の相当な思い入れを感じとることができます。
 パラグライダーを使用しての脱出劇。
 遺跡や廃墟を取り入れたロケ地の工夫。
 ラストに向けた伏線の数々。
 作品の半部以上は、ロードムービーとして仕上がっているので、これは退屈な部分になってしまうリスクもあります。
 それを少しでも解消すべく、意図的に変化を取り入れているのです。

 ゾンビは、スロータイプながら、緊迫感をしっかり感じさせる演出です。
 主人公の感情もきちんと表現できていますし。
 ニコラスの過去が露呈するにつれて、人間ドラマとしての厚みも増していきます。
 そしてバカ真面目という言葉が似合う、徹底的な悲哀。
 ゾンビ化の蔓延から派生する様々な哀愁ドラマは、時に皮肉を交え、人とは何ぞやという高尚な哲学を全力投球するかのように展開するのです。

 特筆すべきは、一つのシーン。
 チャーリーでも、マーチンでもありません。
 監督がいかにこのテーマと真摯に向き合い、観客にシンキングを促すような問題シーンがあるのです。
 なんと主人公がゾンビ化していない少女をヘッドショット!
 ホラーといえど、子供が死ぬシーンは、そんなに多くありません。
 ましてや、銃で頭部を撃たれるなんて。
 さすがに、これには十字を切って弔いましたよ、ワタクシ。
 ちなみにゾンビ化した少年も頭ふっ飛ばされていました。

 ラストも含め、出来栄えとしてはかなりの完成度。
 しかし、エンタメを求める観客にとっては、刺激不足は否めません。
 ゾンビ作品に飽食し、それでも新しいゾンビ映画の誕生を願って止まないマニアたち。
 仕事していても、ゾンビ作品のストーリーを考えてしまったり。
 誰もいない駅のホームで、両手を前に出して、片足引きずって歩いてみたり。
 そういう人に認められるような作品だといっておきましょう。 

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