本日の映画 『サベージ・キラー』
『サベージ・キラー』
2013年 アメリカ 監督:マイケル・S・オヘダ
*本記事は、グロテスクな表現を含んでいます
この作品、観賞すべきか否か、悩んでいました。
事前情報で、概要を知ってしまったからです。
女性が暴行・凌辱され、後に犯人共への凄惨な復讐劇へと化す。
有名どころでは、『アイ・スピット・オン・ユア・グレイブ』が想起されます。
ホラー史上に名を残す作品ではありますが、私は観ていません。
私的にこのジャンル、苦手です。
いくら映画とはいえ、可哀想になってしまいます。
私のホラーへの愛着は、エンターテイメントが大きなキーとなっており、真の恐怖などどうでもよいと思っています。
だから、作品のテーマとして悪魔・化物といった超常的存在を好み、リアルさなぞ追求していません。
一方で、真の恐怖とは何かを追求する作品も存在します。
日常に自分の身に起こるかもしれないリスク。
人の心の深奥に潜む歪み。
これらをテーマにするには、リアルさの追求が必要になってきます。
手っ取り早いのは、実際に起きた犯罪です。
人と人の関係において、発生するかもしれない歪み。
それを描写すれば、恐怖度は自ずと高まるでしょう。
ただ私的には、そのような恐怖を知ったところで、何も楽しいことがない。
趣味として楽しむ時間を、あえて真の恐怖の追求に費やす精神構造ではないのです。
こういう考えがあって、本作の観賞は躊躇していたのですが、何やら心惹かれるポイントがありました。
復讐劇が、エグいらしい。
描写がスゲェということなんでしょうか?
ホラー映画マニアの好奇心に火が点ります。
スゲェなら、観るべき!?
興味はDONDON加速し、いつのまにか本作を手にしていたのでした。
さて、作品レビューに移りましょう。
ヒロイン・ゾーイ、長い金髪の美女じゃありませんか。
こんな娘が、悲惨な目に遭ってしまう!?
ウツい。
これだけで、私の心はウツに支配されそう~。
父親の形見である車で、一人ドライブ旅行に出かけました。
ゾーイは、何と聾唖者という設定です。
あ~、どこまでウツいんだ、まったく。
更に、結婚を間近に控えていることが明らかになり、ゾーイの帰りを楽しみに待つ婚約者も描写されました。
く~、ウツさで身悶え必至じゃないか。
広大なアメリカの地。
結婚前の女一人旅。
何もないような田舎でも、私たちは油断しません。
レザー・フェイスが、いるかもしれません。
でもゾーイは、『悪魔のいけにえ』観ていなかったのでしょう。
出てきちゃいました。
男くせぇ奴らが。
レザー・フェイスではありませんが、見るからに悪人風情です。
で、まあ予想どおりのことが起こり、終いにはゾーイをナイフで刺して、地中に埋めてしまいます。

あれ、死んだら、復讐劇に発展しないのでは……。
心配御無用。
救世主であるアパッチ族の男が現れました。
ゾーイを掘り出し、施術を行います。
原住民に伝わる秘法でしょうか?
横たわるゾーイの横で、踊り、祈りを繰り返すアパッチ野郎。
すると、あらワンダー。
ゾーイが息を吹き返しました。
おお、ファイトー、復活ーッ!!
「奴らを地獄で彷徨わせてやる~」
なんて発言も飛び出し、自分を襲った悪党どもの追跡を開始。
ターミネーターばりの活躍で、奴らをHELLに送っていくのでした。
どれほどウツいかと心配していた女性暴行シーンは、意外なほど描写が配慮されていました。
心的ダメージは少なく、後のリベンジ劇もエンターテイメントとして味わえます。
リベンジの描写は、なかなかのグロ注意報。
ホルモンを引き摺り出し。
超至近距離からの弓矢連射などなど。
ゾーイ自身も、車で思いっきり轢かれたり、手首が取れてテープでくっつけたり。
?と思うかもしれませんが、その理由は作品を観てのお楽しみということで。
エグい描写に拍手喝采ですが、せつない部分も並行して描かれています。
婚約者との再会シーンなど、胸が詰まります。
思い入れのない人からすれば、単なるバカ映画かもしれませんが…。
中盤からラストに配置された痛快さや緊張感、そして悲哀のバランスの妙を、是非とも楽しんでいただきたい作品です。














