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2016年1月

2016年1月24日 (日)

本日の映画 『リンク』

 『リンク』
 1986年 イギリス 監督:リチャード・フランクリン

 誰かこの猿を止めろ!

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 DVDジャケットにこのようなキャッチコピーが書かれていれば、私のような人間はスルーするわけにはいかない。
 マニア心をくすぐるメーカーさんに、まずは軍配があがる。

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 本年は、申年。
 新春一発目のレビューには、やはり猿に関連した作品が相応しい。
 猿が印象的な作品といえば、やはり『フェノミナ』。
 かの作品でのチンパンの役割は、重要であった。
 しかし『フェノミナ』のレビューは、既に掲載済み。
 対象外である。

 他に猿が関わる作品はないか?

 『猿の惑星』は有名だが、ホラーではない。
 次に思い浮かんだのは、「右折だ、クライド!」の台詞が忘れられない『ダーティ・ファイター』。
 クリント・イーストウッドとオランウータンの異色コンビという、今では仰天級の喧嘩作品だ。
 しかしこれも、ますますホラーから逸脱する。

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 ようやく辿りついたのが本作、『リンク』である。
 本作は、幾つかの映画本によってその存在が伝えられていた。
 ジョジョの作者荒木飛呂彦氏も、著書『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』で本作を取り上げ、ヒロインであるエリザベス・シューの魅力に言及している。
 
 カルト的な人気が継続し、近年DVDも奇跡の発売。
 これによって、現代でも視聴は比較的容易になった。
 まさに2016年オープニングを飾るに相応しい作品といえよう。

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 さて、物語について。
 エリザベス・シュー演じるは、ヒロイン・ジェーン。
 アメリカからロンドンに留学しているという設定。
 
 霊長類研究の権威フィリップ教授のアシスタントとして、アルバイトが決定。
 博士は人里離れた一軒家に住んでいた。

 チンパンジーのインプとブードゥー。
 そして、最もIQの高いオランウータンのリンク。
 研究のため、3匹の猿を飼育していた教授。
 その環境にすぐ溶け込むジェーンだったが、博士の猿たちへの接し方に疑問を持つことも。
 そして、博士は忽然と姿を消す。

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 博士の車も消えていたことから、用事で出かけたのだろう。
 家の周囲には野犬がいて、車がなければ町へ戻る事はできない。
 仕方なく、ジェーンは博士の帰りを待つことに。

 何となく流れる不穏な空気。
 リンクの、ジェーンに対する態度がどことなくおかしい。
 そのような折、ジェーンは戸棚に隠されていたブードゥーの死体を発見。
 何かの事件が起きたことに気づく。
 博士を探しに、覚悟を決めて家を出るジェーンだったが……。

 …という感じ。
 正直、サスペンス感や恐怖感が優れているとは思えない。
 ジェリー・ゴールドスミスの音楽も独特な雰囲気で、なんとなく明るさを醸し出す。

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 ヒロインであるエリザベス・シューのキュートさ。
 そして最大のウリである猿たちの演技が本作の2大柱であろう。
 DVDジャケットの表現を借りるならば、

 ヒッチコック「鳥」のアニマルトレーナーが魅せる圧巻のチンパンジーの演技”。 


 この言葉に、何ら偽りはない。
 できればメイキングが観たいと思うほど、その仕事の完成度は高い。

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 インプを演じたチンパンジー。
 リンクを演じたオランウータン。
 果ては野犬のクレイジーさまで、かのトレーナーの功績が見受けられる。
 是非動物たちの喜怒哀楽に注目してもらいたい。

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 映画本でも取り上げられていたが、ジェーンのシャワーシーンB級遺産認定級。
 猿の前だから気にしないで全裸になったものの、それを眺めるリンクの視線はエロサイトにはまる中年親父のよう。
 ジェーンとリンクの表情の対比が、絶妙な間で描写されるのだ。

 そして、何ともいえぬ複雑な気持ちになるラスト
 鑑賞後でも整理のつかない心情が、貴方の脳内にクラウドを作るはず。
 申年にこそ、鑑賞する価値のある作品かもしれない。

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 *余談ながら、ヒロインを演じたエリザベス・シューは、ニコラス刑事(この変換、ウケ狙いcoldsweats01)主演の『リービング・ラスベガス』に出演。
 観賞時は映画初心者だったので、女優さんの名前すらチェックしていなかった。
 ラスベガス旅行前に楽しいイメージを作ろうとして鑑賞したのだけれど、内容はそれとは正反対。
 精神ダメージを受け、ツレと一緒に鑑賞しなくて良かったと心底思えた作品だった。
 『リンク』を先に観ていたら、キュートなシューとのギャップにもっとダメージを受けた可能性があったかもしれない。


 
 


 
 

 

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行った年、来た年 2015⇒2016

 本来であれば、この記事は年初に書くべきもの。
 既に3週間近く過ぎています。

 前記事で『少林寺への道』記事を投稿したものの、実は昨年11月に下書き保存しておいたものでした。
 昨年の記事を見返してみると、11月~年末にかけて忙しく、さらに仕事上のビッグトラブルにも巻き込まれて、ほとんど同じようなサイクルをなぞっていることが判ります。

 今更このような記事を載せるのも恥ずかしいですが、本ブログの歴史でもありますので、ご容赦ください。

 昨年の活動を振り返ります。

 ①『Xファイル』シーズン6~9を観賞し、すべてコンプリート。
   ライフワークとして生涯かけてゆっくり鑑賞と位置づけた作品でした。
   しかしながら、モルダーからドゲットに主人公変更の件が知りたくて猛加速したのです。
   今年、モルダー&スカリーの新エピソードが米国で放映されるらしく、真のコンプリートではなくなってしまったというオチがつきました。

 ②『ツイン・ピークス』シリーズ1~2をコンプリート。
      買い置きしていて、ずっと未鑑賞だった作品。ようやく鑑賞終了です。
   こちらも新エピソードが準備中らしいです。
   最終話でローラがクーパー捜査官に投げた意味深な言葉。
   『25年後に会いましょう』
   この25年後がまさに本年2016年。
   うぉおおお、このタイミングで鑑賞を終えた私は、まさにツイン・ピークスの申し子。
   この偶然は、スゲェぜ。

 ③『フラッシュ・ポイント』 シーズン1を観賞。
   米国の警察特殊部隊SRUの活躍を描くテレビドラマ。
   派手なアクションが売り物ではなく、良質なヒューマン・ドラマが展開。

 ④『DEAD SPACE』 クリア
   海外輸入ゲーム。ホラー系FPS。
   エイリアンのような世界観とグロなクリーチャーが特徴。
   全体的なバランスも良く、私的には我がゲーム史上でも殿堂入り。
   続編も3までリリースされており、本年入手を画策。

 ⑤『SPELL FORCEⅡ』 2シナリオをクリア
   こちらもPC輸入ゲーム。ファンタジー系RTS(リアルタイム・ストラテジー)。
   もともとRTSがゲームでは一番好きなジャンルということもあり、最高度のハマり具合。
   ただクリアまでに要する時間が長く、相当な時間が費やされているのも事実。
   

 …と、強い印象が残ったものを列挙しましたが、その他にも映画やドラマ、ゲーム何ぞに時間を費やした訳です。
 

 当然ながら、ブログに割ける時間は減少。
 やはり5年目にして、少々マンネリ化してしまった感は否めません。
 ここはちょっと反省し、ブログのパワーアップを試みようと思います。
 それには面白い文章とネタが不可欠。
 がんばっていきまっしょい。

 2015年の閲覧数実績

 ・電子書籍投稿サイトuppi ビュー数 1247⇒1568
 ・電子書籍要綱サイトパブー 24880⇒31612
 ・TSUTAYA レビュー広場 1344⇒1351
 ・深城寺雪広のホラー映画鑑賞日記(FC2・ブログ) 3963⇒5290
 ・怪奇画廊 『場末のB級映画館』(ライブドア・ブログ) 1407⇒18782
 ・世界のホラー・ショーwith格闘映画博物館(ココログ・ブログ) 95788⇒148412

 総合計数 128629 ⇒ 207015
 
 ようやく20万ビューを突破。
 素人個人の書いた文章が読まれた数にしては、十分に満足できる数値。
 ご覧いただいた方には感謝ですhappy01
 
 

 

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2016年1月15日 (金)

本日の映画 『少林寺への道』

 『少林寺への道』
 1976年 台湾・香港 監督:ジョセフ・クオ

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 私がジャッキー・チェンを知ったのは、確か中学時代。
 彼の主演作がきっかけで、長きに渡る格闘マニアの道に足を踏み入れたのです。
 友人が雑誌の切り抜きをコレクションしていて、これは誰だろう?と思ったのがきっかけ。
 何となく興味を持ちながらも、しばらくはジャッキー作品を観賞するまでには至りませんでした。

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 ある日たまたま立ち寄った電気店。
 陳列されたテレビに流れていた名も知れぬカンフー映画が流れていました。
 今でも作品名や俳優すら判らない作品ですが、それまで特撮ヒーローの格闘シーンしか見たことのない自分には、あまりに異色な闘いが繰り広げられていたのです。
 これが、カンフーか。
 スゲェぜ、カンフー。
 多感な時期に出逢ったカルチャー・ショックは、私の中に確実に種を蒔きました。
 そして、実際にジャッキー作品を観て、その種は実を結んだわけです。

 ひととおりジャッキー作品を観賞し、私の興味は他作にも移っていきました。
 ブルース・リーやジェット・リーは元より、白人アクターなどにもその対象は拡大。
 結局、その興味は失せることなく、本日まで続いています。
 本作にはジャッキーは出演しておらず、作品のタイトルだけは聞いたことがあった程度の認識でした。
 何故かデジタル・リマスターとなって発売されたようで、私的には格闘映画マニアの原点を思い出させるような存在です。
 また、ビジュアル的にも凄まじいインパクトがあり、一度観たら絶対忘れないレベルと言えましょう。

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 さて。
 本作の時代背景は、明朝末期。
 明と清の争い激化する中、明の関将軍邸が襲撃に遭います。
 将軍らは殺害され、一歳の赤ん坊・少龍だけが従者の手によって救いだされます。
 少龍は物心ついた頃には、少林寺に入門。
 カンフーの腕を磨き、修業の日々を過ごします。
 時には兄弟子のサポートを受けながら、少龍は最難関の三十六房に挑戦。
 少林寺に潜む十八銅人の試練に耐え、免許皆伝になるまでが実質の第一部。

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 そして、親の敵である『黒い鷹』とよばれる将軍を倒すのが、第二部として構成されています。 
 このパートでは、同じ目的をもった許嫁と兄弟子である鉄君との協力体制でバトルを繰り広げます。
 凄腕三人が揃う訳ですが、敵である『黒い鷹』も少林寺最大の奥義・十八羅漢拳を既にマスターしており、勝負の行方は全くわからず。
 そして『黒い鷹』は複数の影武者を用意し、その影武者の数が必要以上に多すぎるという異色さも、本作の魅力の一つといえるでしょう。

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 見どころとしては、やはり少林寺での修業シーン。
 ジャッキー作品とは異質のものですが、常人離れした内容は顕在。
 飛び道具が次々に襲う部屋や、針が迫る通路など、ギミック的にも楽しめます。
 失敗したら、絶命必至の仕掛けも多数。

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 また、十八銅人のデザインは当時だから許されるレベルですが、見た人間にしか判らない不思議な達成感を得られます。
 流行りの言葉に置きかえるなら、『とにかく,金色な坊さん』。

 ホワーイ、少林ピープル?
 金色である意味に説明を求む。
 そして、私のようなマニアは秘かに思っていることでしょう。
 少林寺の十八銅人は、はたして実在したのか?と。
 金粉塗って、本当に闘っていたのだろうか?
 金粉、高けーし。
 汗で落ちるし。
 もったいねーし。
 ……と、まあ、歴史的興味が次々に湧きおこること間違いなし。

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 その他にも、修業僧が大きな鐘の中に入って、外部からそれを突く。
 当然、中の修業僧の耳を轟音が襲うわけで、主人公なぞは鼻血流して悶絶
 見るからにキツそう。
 鼓膜なんか、鍛えられるんですかね?
 科学的でないなんて言ったら、ダメよー、ダメダメ。
 こういう修業が、カンフーの魅力なのです。

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 作品自体は、やはり旧さは否めません。
 ジャッキー・チェンの初期作品、リー・リンチェイ主演の『少林寺』や『阿羅漢』、ショウブラザーズ作品を好む方にのみ、面白さの真価が発揮される作品と言えます。

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