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2015年11月22日 (日)

本日の映画 『マンホール』

 『マンホール』
 2013年 カナダ 監督:ジェシー・T・クック

 *本記事は、グロテスクな表現を含みます

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 本作のタイトルとジャケ写から判断し、下水道に殺人鬼が潜むスラッシャー系と勝手に判断していました。
 そういう油断した気構えで観賞すると、マニア以外の方はかなりダメージを受けるかもしれません。
 ある意味、骨太。
 とあるテーマを基本に置き、ブレのないコダワリを見せていると言えます。

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 ただし、そのテーマが問題。

 一言で言い表せば『汚』。
 汚さに人は顔をしかめ、背けます。
 しかし、『汚』とホラーは密接な関係にあり、『汚』のないホラーなぞ刺激不足の何者でもない。
 『汚』は、大切。
 『汚』は、必要。

 そういう図式が導かれる訳で、それなら徹底的な『汚』を追求しようというコンセプトも頷けなくはありません。
 しかし、哲学的に導かれる本質と、生理的に発生する感情は共存できるのかという新たな問題に直面します。
 その答えは観客の感性に委ねられる訳で、『観るな』『観ろ』という推薦なぞ到底できない存在になっているのです。

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 ただし、間違ってもカップルがデートでホラーを観ようということになり、その後の夕食も楽しみにしたりなんかして、意気揚々と本作目当てに劇場に入ることは全力をもって止めた方がよいと勧告します。
 おそらく、アメリカやカナダでは実際にそういうカップルが存在したに違いなく、彼らの行く末を心配せずにはいられない、万国カップル不安注意報を当局に要請します。

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 さて。
 本作の主人公は、ジャック。
 しがない下水処理員をしております。
 彼の住むタウンは、ナウ大変な状況になっております。
 水質汚染が発覚し、チフスやコレラなどの菌も発見。
 遂に住民に避難勧告が発令されてしまいました。

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 そこに現れた謎の男プロッサー。
 プロッサーは、ジャックにある依頼をします。 
 水質汚染の原因を突き止めてくれれば、20万ドルの報酬が手に入るよ。
 奥さんも間もなく出産が近いし、成功すればもっとマシな職業も保証されるぜ。

 

 不審に思うジャックでしたが、もうすぐ父親になる身。
 大金あれば、妻のシェリーにも良い思いをさせられる。
 意を決して妻
に相談するジャックでしたが、彼女は猛反対。
 思いやりがすれ違いし、シェリーは一人タウンを離れます。
 
 後戻りできないジャックは、単身調査に乗り出します。

 彼が目を点けたのは、旧インフラ施設。
 現場に到着してみると、不自然な箇所が……。
 そして登場する謎の男。
 ジャックには、世にも恐ろしい運命が待っていたのでした…。

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 まず、冒頭で○汁ブシャーなシーンが炸裂。
 下劣な人間は、このオープニングだけで月に向かってハウリング。

 やべぇぜ、この映画。

 逆に製作側からすれば、これ以上ない奇襲攻撃を仕掛けた訳です。
 下手をすれば、これだけでノックアウト。
 自ら観客を振るいにかけ、鑑賞続行か否かのクエスチョンを提言。
 選ばれし者だけが、最後まで耐久できる。
 本作は汚いよ。
 はたして君は鑑賞を続けられるほどの度胸と度量があるのかな?
 軟弱者は、ここで退散しておいた方が身の為だぜ。

 製作陣の強気な挑戦状。
 オーライ、ヌルい気持ちは捨て去ろう。
 相手は、強敵だ。
 それなりの覚悟を持ち、柔軟な姿勢で臨まなければならない。
 心は冷静に、拳は熱く。
 襟を正したマニアの方々が目に浮かびます。
 

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 以後、『汚』シーンはマンベンなく続きます。
 個人差もありますが、私的には耐久できるギリギリ程度の演出と思われ、この辺はきっちり計算されているような感じも受けます。
 ゴア・シーンもあるのですが、これは意外と少なめ。
 それよりも『汚』シーンが圧倒的に多く、ホラー史上もっとも悲惨とも思える主人公をドンゾコまで突き落とします。

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 終わってみれば、シチュエーションや登場人物も少なく、予算が潤沢とはいえない作品だと思われますが、鑑賞中にはそれを感じさせない品質です。
 類似作品もあまり思い当たるものはなく、展開も予想外だったことから、製作陣の技は賞賛しておきましょう。
 私的にはごくわずかに『悪ドク(悪魔の毒々モンスター』の色が混ざっている気もします。
 なお、監督は伝説の怪物たちがただプロレスをする異色作『モンスター・トーナメント』も手掛けています。

 生理的な部分を常に刺激してくるということで、全く本作を受け付けない方も多いと思われます。
 ある程度感性が成熟していないとトラウマになりかねない、そんなリスクも抱えて鑑賞に挑みましょう。
 レッツ、臭臓チャレンジ!!

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