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2015年8月

2015年8月16日 (日)

本日の映画 『種鬼 / SEEDING OF A GHOST』

『種鬼 / SEEDING OF A GHOST』
1983年 香港 監督:楊權(ヨン・キュン)

*本記事は、グロテスクな表現を含みます。
また、ストーリー的にほぼネタバレしています。

鑑賞予定の方、ご注意くださいませ。

 本作は、1983年香港、ショウ・ブラザーズの製作によるホラー映画です。
 ショウ・ブラザーズといえば、カンフー映画のイメージがありますが、ホラーも製作していたようですね。
 華の80年代ホラーだけあって、当時の名残を感じさせる演出がバンバン。
 かなりのカルト作品になっています。

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 正直いえば、香港ホラーは『人肉…』シリーズのイメージが強すぎ、ドグロ腹蔵なイメージ。
 ジメジメ度が高く、私の求めるアメリカン・ホラーとは確実に一線を画す存在で、当時から敬遠しておりました。
 今回、鑑賞に踏み切ったのは、偶然動画サイトでハイライト・シーンを目にしたからです。
 まさかのクリーチャー出現!?に、マニア魂は揺さぶられたのでした。

 なお、本作は現状、入手困難な作品。
 鑑賞できない方も多いと思われますので、レビューも詳細(ネタバレ)なものとしております。

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 タクスィ・ドライバーのチョウ。
 ある日、彼が運転する車の前に男が飛び出し、衝突。
 すぐに車を降りて確認するチョウだったが、男の姿は消えていた。
 運転席に戻ると、後部座席にピンピンした男が座っている。
 男は黒魔術師で、人骨を墓から盗んだところを村人たちに見つかり、追われている最中だったのだ。
 結果として、男を助けることになったチョウ。
 そのまま男を自宅まで届け、帰途についた。

 

 チョウには、結婚3か月になる新妻アイリーンがいた。
 アイリーンはカジノの雇われディーラーcoldsweats01
 そのカジノの常連であるファン・ミンの目にとまり、ファンは猛烈アタックを開始する。
 甘いマスクのファンは、夫チョウ(野村さん演じる飛猿のごとし)とは全く別のタイプ。
 次第に心惹かれるようになり、遂に恋の炎が点火された。

 ファンは、妻帯者だった。
 アイリーンはそれを承知していたが、メラメラと燃えた恋の炎は既にヘル・ファイアーと化していた。
 ファンに離婚を迫り、痴話喧嘩を開始。
 ファンの煮え切らない態度にアイリーンは激怒し、デート先でファンの車を降りてしまう。
 夫に迎えの電話をするアイリーンだったが、運悪くギラついた兄ちゃん二人組と遭遇。
 アイリーンは暴行され、建物の屋上から転落死となった。

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 妻の連絡で指示された場所に到着したチョウ。
 当然ながら、妻の姿はない。
 そこへ、本部からの連絡。
 妻は、○○マンションにいるという。
 そこへ向かったチョウは、妻の遺体と対面することとなる。

 妻の死を警察に届け出たチョウだったが、警察は彼が犯人ではないかと疑う。
 タクシー本部は、妻の居場所が変わり、○○マンションという連絡はしていなかったからだ。
 実は、これは超常現象で、死んだ妻がチョウに送ったメッセージだった。
 
 事件の捜査から、妻の愛人ファンの存在が発覚。 
 また、チョウがマンション付近ですれ違った車の持ち主も発見され、事件の全容が見えてきた。
 妻を殺害した二人組は、先手を打ってチョウも殺害しようとするが返り討ちにあう。
 その勢いで、今度はチョウがファンを襲撃するも、今度は彼が返り討ちにあった。

 足を負傷し、自分の力ではどうにもならないことを悟ったチョウ。
 以前に助けた黒魔術師の元を訪ねる。

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 黒魔術による復讐は危険だ。
 いずれ己の身に降りかかることになる。

 黒魔術師は忠告するものの、人骨を盗んだことをネタに、チョウは黒魔術師を脅迫。
 仕方なく協力することになった魔術師は、亡くなったアイリーンの遺体を掘り起こし、魔術を施す。
 すると死体は蘇り、怨念パワーを駆使して、まずは二人組に復讐開始。

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 続いてターゲットは、ファンへ。
 彼の妻に憑依し、妻は体調悪化。
 これがアイリーンの復讐だと気付いたファンは、導師に依頼して祓いの儀式を実行。
 これが導師VS黒魔術師の念力対戦と化し、辛うじて導師の勝利となった。

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 黒魔術師を失い、全ての支えを失ったチョウ。
 しかし、妻を失った怒りと悲しみは、消えることがない。
 チョウは自らの血液を妻の遺体に輸血し、禁断の法を実行。
 それは自らの命を賭した、最後の執念。
 これがファン夫妻の元に、最大の恐怖をもたらすことになる。

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 コンセプトは、魔術による復讐モノ。
 魔術のツールに死んだ妻の身体を利用するのだけれど、土葬されたものだから状態は腐乱ちゃんになっている。
 これが魔術によって息を吹き返すのだけれど、あまり動けないところがミソ。
 明らかにグロいのだけれど、魔術師は旦那(チョウ)にキスしろとか無茶ぶりして、旦那もそのリクエストに従うシーンがメテオ級のインパクトでした。

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 他にも汚濁系演出は、しっかり。
 怨念パワーは、何故か水を溢れださせる芸当を披露。
 コップの飲み水が溢れ、ボトルの酒が溢れる。
 それは水道に移行し、果てはトイレにまで影響を及ぼす。
 便器の汚水が次第に勢いを増して溢れ、家の配電盤が爆発。
 犯人の兄ちゃんは、凄まじくも子供じみた復讐を受けてしまうのです。

 もう一人の兄ちゃんは、焼きそば食っている最中、母親に文句を言われている。


 このごく潰し息子、早く働きなさいよ。


 そして、怨念発動!!
 食べていた
焼きそばが、ミミズに変わっちゃっている~!!


 
ウゲェッ~てなパターン。
 他に、ココナッツが脳みそに替わるパターンもあり、さすが人肉シリーズの香港、ハンパねぇ~なレベルです。

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 こういう展開だから、次は何が起こるのか?という好奇心が勝り、ストーリーはどうでも良くなってきます。
 復讐を依頼したリュウも呆気に取られ、ただただ魔術師の手伝いに従事するのみ。
 極めつけは、犯人の一人の末路。
 怨念によって背骨が露出し、命からがら到着したところは魔術師の家。
 彼はアイリーンの死体に覆い被さって息絶えるが、その魂は肉体を抜け出し、空中浮遊したアイリーンの死体とスピリチャル・SEXを開始。
 その結果、アイリーンの腹は膨らみ、デモン・チャイルドを妊娠。
 デモン・チャイルドは、ファンの妻の身体に乗り移ってしまう。

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 異常を訴えたファンの妻は、腹が爆発して死亡。
 ぶちまけた肉塊の一部がクリーチャー化し、ファンやその親族らを襲撃するという展開。
 ちなみにクリーチャーは、デッドリー・スポーンのようで、口の中から『バスケット・ケース』のべリアル似の顔が収まっています。

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 80年代という時代を考えれば、グロさもかなりのレベル。
 おまけに、エロ演出も多い印象をうけます。
 アイリーン役のマリア・ジョーは、ミス・コリアの称号を持つ女優。
 惜しげもなくヌードを曝し、濡れ場も披露。
 トップレスで浜辺を走り、上下に揺れるバストは丁寧にもスローモーションでたっぷり拝観。

 きちんと調べた訳ではありませんが、本作は日本でもビデオ発売されていた様子。
 香港映画は、ストーリーや展開が読めない作品が多いけれど、本作は紛れもないカルトに認定。
 決して家族とは、観ないでください。
 

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2015年8月 9日 (日)

本日の映画 『ロボクロコ』

 『ロボクロコ』
 2013年 アメリカ 監督:アーサー・シンクレア

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 ワタクシィ、どういう理由があってか自分でもアンノウンですが、サメやワニ系の映画に惹かれちゃうのです。
 このジャンル、私的には『ジョーズ』で既に完成されてしまったような気がして、それに勝るものなど今後も作られないと思っているのですが、新作が出ればとりあえずチェック。
 一方で、ロボット系も大好物。
 ショボいデザインでも、とりあえずロボットでていれば良し。
 当然、カッコイイのが良いに決まっていますが、かつて縁日で購入した全く見知らぬキャラのプラモにさえ感動した私。
 その許容範囲は海のごとく広いといえましょう。

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 本作は、そのワニとロボが合体!!
 くすぐるねぇ~、アメリカはよ~。
 そういうおバカな発想を、一本の映画として成り立たせてしまう実行力。
 それを支えるアメリカン・オタクとも、いつかは酒を飲んで語りあいたいねぇ。
 バドの瓶で乾杯してさ、グラハム・カーみたいなジョーク飛ばしてHaHaHa…なんて笑うわけ。
 酒の肴に最高だぜ、ロボクロコ。

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 ヒューストン、ヒューストン……。
 何やらロケットが発射されるも、途中でアクシデント発生。
 極秘の装置が放出され、それは地上へと落下した。
 落下地点は、動物園のワニの敷地内。
 何やら正体不明のモノが装置から飛び出し、それはイリエワニのステラに付着した。

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 ステラの行動に、異変が生じた。
 ステラは人を襲うようになり、檻で閉鎖されている水路も突破。
 エコシステムによる水の循環経路を利用して、パークの至るところに出没が可能となってしまった。
 それを追うライリー博士とモンゴメリー大佐。
 ステラの異変は、彼らが携わった極秘実験に関わりがあったのだ。

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 暴走するステラ。
 それを止めるべく立ちあがる、飼育係主任のジム・ダフィ。
 ステラの習性を熟知した男は、生物学者で新入りのジェーンと共に、対策に乗り出すが……。

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 コンセプトは面白いものの、CGが大甘。
 そして、人間が襲われるシーンも、全くグロくな~い。
 そのために、緊迫感はかなり薄いものとなっています。
 
 主人公のジムも、正義感に燃えるロイ・シャイダー像には程遠く、何とも軽~い感じです。
 一応、息子が園内に入場していて、危機に陥ったりするのですが、親子の絆の薄っぺらさに驚きます。
 息子のロブもひ弱で平凡なイメージ。
 何の取り柄もなさそうですが、同行する女のコを気遣うことで、いきなり恋の予感モードに入っていきます。
 この女の子、彼氏がクロコに殺されてしまうのですが、その数時間後には新しい恋が始まる訳で、アメリカンの軽さに開いた口がクローズできません。

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 B級嫌いな人が観れば、細かな指摘が大量発生しそうですが、何となく観ちゃった的に捉えれば、まあアリかなと。
 全てはシャレですよ、シャレ。
 シャレが判らぬ人は、キツいかもしれません。
 最軽量のジョギング・シューズを履いて、猛暑の中をランニング。
 そのような雰囲気の作品。
 

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2015年8月 1日 (土)

本日の映画 『アクア・クリーチャーズ』

 『アクア・クリーチャーズ』
 2014年 アメリカ 監督:ジェームズ・カレン・ブレザック

 *本記事は、グロテスクな表現を含みます

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 どういう訳か、時期外れなのに連日の残業。
 おまけに熱帯ナイトの連続で、パソコン起動する気力すら削がれる毎日。
 どうせ暑いのだからと、最高気温を観測した日に魂のランニング。
 無事生還を果たすものの、熱中症寸前のダメージはしっかりと体内に蓄積されていたのでした。

 一人、ヤバイ~を連発していたら、突然窓から冷風が吹き込んだ。
 天の恵みじゃ~。
 雨乞いを祈願する昔の農民と時代を超えてシンクロし、その喜びは自然と『踊り』として表現される。
 奇しくも、本日は地域の伝統的な夏祭りの日。
 私のオリジナルなダンシングを秘かに奉納しよう。

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 さて、本作。
 邦題はクリーチャーなんて主張していますが、どちらかといえばアニマル・パニックものです。
 ある生物が大量発生してウワォ!!。
 一言で説明すれば、そういう内容な訳です。
 これまでにも、様々な生物が対象になってきましたね。
 鳥、蛙、蛇、蜘蛛、ゴカイ、ナメクジ…などなど。
 その生物が気色悪ければ悪いほど、作品のインパクトは強くなります。

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 本作の対象は、ウミヤツメ。
 ピンと来ない方には、ヤツメウナギといっておきましょう。
 この気色悪さは微妙な感じですが、製作があのアサイラムなので、マニアにとっては飽きのこない作りとなっています。

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 主人公は、魚類野生生物局に勤務する中年男マイケル・パーカー。
 ミシガン州の、とある町の要請で家族ぐるみで引っ越してきたばかり。
 町は夏の観光シーズンで収入を得ているが、ウミヤツメが増加して対策が必要になっていた。
 マイケルは町の担当者と協力するも、ウミヤツメの数は増えるばかり。
 そして、いよいよ奴らは人を襲うようになった。

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 抜本的な対策を提案するマイケルだったが、観光シーズンへの影響を怖れて、町長は聞く耳をもたない。
 やがて、ウミヤツメは水道管を通路として、町の至るところに出没。
 町民は、ウミヤツメの犠牲になっていく。

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 基本ストーリーは、『ジョーズ』系。
 マイケルの策を反対する町長が良い味出していると思っていたら、演じるはクリストファー・ロイドでした。
 この町長、最大の見せ場がありまして、私的にはかなりの笑いと衝撃を得ることができました。
 これだけでも、B級マニアにとっては鑑賞価値があるでしょう。

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 肝心のウミヤツメは、残念ながら甘めのCG。
 これも、アサイラムの味といえば、味なんだけれどね。
 全体的に、主人公らのズレた行動が演出されていて、真剣さ故の滑稽さを表現している。
 コメディの新しい手法の一つと言えるかもしれません。

 一般の方はクダラナイ感想を持つかも知れませんが、実は細部まで計算されたB級映画です。
 グロいシーン、健康的な色気、お涙頂戴シーン等々、マニア向けネタには事欠きませんよ。

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