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2015年7月19日 (日)

本日の映画 『ドラゴン・ガール』

『ドラゴン・ガール』
2014年 ブルネイ 監督:シティ・カマルディン

*本記事は、かなりネタバレの内容になっております

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 本作のジャケットを見れば、かなりのショボサを感じとることができます。
 低級映画を目の敵にするハイソな方々は、まずスルーすること間違いなし。
 かくいう私も、スルー寸前でした。
 にもかかわらず鑑賞した理由は、題材が東南アジアの格闘技『シラット』だからです。
 シラットといえば、イコ・ウワイス主演の『ザ・レイド』が有名ですが、私はそれ以前にリリースされた『タイガー・キッド 旅立ちの鉄拳』から注目。

 格闘映画マニアとして、感動の涙を流した作品でした。
 もしかしたら……!?
 本作もスゲェ作品かもしれません。
 その可能性が1000分の1であったとしても、0でない限り私の意思は揺るがないのです。

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 主人公ヤスミンは、父との二人暮らし。
 母親は事故で既に他界している。
 まずまずの父娘関係だったが、娘も思春期を迎え、微妙にその関係に変化が見え始めていた。

 ヤスミンの憧れは、幼馴染みのアディ。
 彼はシラットの全国大会で優勝し、町の英雄として凱旋していた。
 友人の協力もあって、ヤスミンはアディと再会。
 しかし、アディはヤスミンの同級生・デウイと親しいことが判明。
 止められぬアディへの想い。
 彼の気を惹くには、私もシラットを学ぶしかないわッ!!
 ヤスミンは、自分の通う高校の、シラット部の門を叩く。

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 部員は、ヤスミンの他にアリとナディアのわずか3名のみ。
 顧問の先生は、口先だけ達者で、一向にシラットの技術を指導してくれない。
 それでも、和気あいあいと活動するヤスミンたち。
 地区大会に出場し、なんとか初戦を突破するも、自分たちの力不足は明白だった。

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 ヤスミンには、もうひとつ問題があった。
 父親が、シラットを習うことに猛反対しているからだ。
 どうにか説得するも、この事は後に大きな火種となってしまう。

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 ようやく、自分たちの師範となるべく人物を探し当てたヤスミンたち。
 ジャマル師範は車イス利用の不自由な身体ながら、指導方法は的確だった。
 腕を上げた三人の、快進撃が続く。
 それと共に、ヤスミンの願いどおりのことが起こった。
 急速にヤスミンとアディの距離が縮まっていく。
 目標が達成され、自ずと離れていくチームへの想い。
 とうとうヤスミンは仲間に嘘までついて、練習をさぼってしまった。
 知らず知らず、ヤスミンは自己中まっしぐらの道を歩んでいく

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 勝ち進んでいた試合も、次第に相手は強敵となっていた。
 特に恋敵デウイの実力を思い知ったヤスミンは、もっと攻撃的な技を熱望するようになる。

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 ジャマル師範に断られたヤスミンは、人知れず別の人物に弟子入りした。
 その人物とは、闇の武術家と呼ばれる、破壊的な技の持ち主だった。
 相手の破壊だけを目的とする技。
 それは時を遡り、父やジャマル師範をも巻き込んだ因縁であることをヤスミンは知らない。
 ヤスミンは新たな技とともに試合に向かうが……。

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 ジージャーのシラット版かと予想していましたが、全く違う内容でした。
 どちらかといえば、学園青春映画に分類できます。
 そのため、壮絶なバトル・アクションは期待しない方が良いでしょう。
 アクションだけなら、イコ・ウワイスに任せておいた方が間違いありません。

 前半もヌルい展開で、これは外したかな?と思っていたら、後半に持ち直しました。
 ブルネイ映画は初めて鑑賞しますが、ストーリーに丁寧さが見られます。
 あるデータでは、本作はブルネイ・インドネシア共作となっています。
 なるほど、インドネシアが絡んでいるのであれば、この丁寧さは頷けます。

 格闘映画にありがちな、復讐といった要素が少ない分、爽快感などはどうしても割引。
 ですが、シラットへの愛着や健全さなどは、確実に伝わってきます。
 未熟さからの成長がテーマの為、ヒロインもかなり現代っ子風に描かれていて、これも他作とは一線を画す特徴の一つ。

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 ショボいと思って観ると、意外な奥深さを味わうことができます。
 私的にお勧めは、親父さんがシラットの技を披露するシーン。
 両の拳で同時に突く必殺技で、ヤスミンのツリー・ハウスが倒壊。
 『私は、シラットを熟知している……』の台詞に、震えがきましたよ。
 それでは皆様、おヤスミン…。
 

 

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