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2014年10月

2014年10月31日 (金)

本日の映画 『ビヨンド・ザ・ダークネス 嗜肉の愛』

『ビヨンド・ザ・ダークネス 嗜肉の愛』
1979年 イタリア 監督:ジョー・ダマト

*本記事は、グロテスクな表現を含みます

本作も、マニアには有名と思われるカルト作。
1979年製作ながら、なかなかにエグい場面が用意されていました。
イタリアンなホラーは、エロ・グロの指向が強いですが、本作もその特性は顕在。
当時は、かなり衝撃作だったのでは!?なんて思っちゃいます。

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青年フランクは、親の遺産を受け継ぎ、郊外の邸宅に家政婦と住んでいる。
彼にはアンナという恋人がいるが、病床に伏していた。
秘かにフランクに想いを寄せる中年家政婦アイリスは、アンナの存在を消そうと呪師のもとを訪れ、望みを叶えてしまう。

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アンナの死を受け入れられないフランク。
葬儀の夜、埋葬されたアンナの死体を盗み出してしまう。
剥製作りの知識を活かし、死体に防腐処理を施して、アンナの遺体をベッドに寝かせた。
遺体運搬の途中に拾ったヒッチハイカーに現場を見られたが、口封じに殺害。
その様子を目撃していたアイリスは、淡々と死体を解体し、証拠隠滅を図る。

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フランクのベッドには、常にアンナの遺体が横たわっている。
突然の別離に気持ちは整理できず、喪失感と愛おしさが複雑に交差する。
フランクの精神は、崩壊の一途を辿る。

アイリスの慰めを受ける一方で、アンナへの想いも強くなる。
若い女性を家に招き、アンナの遺体の横で抱き合うフランク。
時折アンナに視線を投げながら、彼女との性交を思い描いての行為だった。
女性に気付かれてしまうと、口封じにまたも殺害。
再び、アイリスと証拠隠滅の行動を繰り返す。

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アイリスと結婚するに至ったフランクだが、アンナへの想いは変わらない。
しかし、彼に疑惑の目を向ける者もあった。
彼の罪を暴こうと、証拠を集める男。
フランクは、それに気付かない。

そのような矢先、フランク宅に予想外の人物が訪れる。
それは、アンナとそっくりな妹、エレナだった。

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愛し過ぎちゃったが故の、ドロドロ愛憎劇。
一言でいえば、そんな物語です。
フランクの愛、アイリスの愛。
それが発端で、人が死んで、グログロな事象が起きて、皆が破滅。
ラヴ イズ オーヴァー。
それでも愛は素晴らしい?

監督は、イタリア職人系監督のジョー・ダマト。
エロ・グロ・ナンセンス職人のような方らしいのですが、マニア向けのアイデアは十分に評価できます。
途中数か所、同種の演出を他作で観た気がして、調べてみたら『ブラッド・ピーセス』の監督でした。
『ブラッド・ピーセス』の原点的作品ともいえるでしょう。

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印象に残るシーンは随所に。
アンナの遺体を剥製にするシーンでは、腹部の内臓抜き取り。
内臓は結構リアルで、動物のものでも使っているのかな~って印象。
心臓を取り出したら、あまりの愛おしさにガブリ。
しっ、心臓食べとるcoldsweats02
動脈から、残っていた血がピュッと吹き出して、ビビるフランク。
むぅ、これって究極の愛かもしれん。
なんて思っていると、今度は鼻にチューブ突き刺して、何かを抜いとる。
なんや、何をしているんや?
管の中をピンクのシェークみたいなものが流れ、バケツにボトボト落ちる。
しょえ~、脳みそ抜いとるんか!!
お初のシーンに驚きとリスペクトが同時に訪れ、本作の凄さを徐々に感じる休日の朝。

続いての餌食は、ポッチャリKY(空気読めない)のヒッチハイカー。
飛んで火に入るおデブちゃん。
フランクの剥製作りを目撃し、恐怖でパニック。
普通は逃げようとするが、何故か逆上してフランクの首を絞めて殺害しようとする。
しかし、所詮は女の力。
逆上したフランクに両手の指爪を全てペンチで剥離され、後に死亡。
死体処理のためにバスタブに硫酸をナミナミと注ぎ、髑髏が浮かぶ地獄風呂が完成。
処理後、アイリスは平然と煮込み料理を食するが、それが溶解した肉片を彷彿させて、世にも悪趣味な逆グルメシーンが披露される。

その後幾つかの恐怖シーンを経て、やはりショッキングなラストへと突入。
アンナにそっくりなエレナの存在には、さすがにアイリスも動揺せざるを得なかった。
いくら愛情を注ごうが、アンナは既に死んでいる。
しかし、今後はフランクの心がエレナに移っていくに違いない。
早々にエレナ殺害を目論むアイリスだったが、フランクはそのことに気付いていた。

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エレナを殺させはしない。
アイリスと対峙するフランク。
壮絶な戦いが繰り広げられ、フランクは片目を抉られながらも、アイリスの喉笛を噛み切って勝利する。
しかし、フランクの受けた傷も、あまりに深いものであった。
アンナへの想いと共に、フランクの運命は終わりを告げる。

過激で悪趣味なシーン多発警報。
されど、なんとなく憎めない。
それどころか、ある意味これはフランクの純愛でもあり、倒錯した愛でもある。
この多様性によって、単なるグロバカ映画とはいえない何かを持ち得てしまったのではないでしょうか。

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2014年10月26日 (日)

本日の映画 『ドール・ハウス / DOLLY DEAREST』

『ドール・ハウス / DOLLY DEAREST』
1990年 アメリカ 監督:マリア・リース

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本作は、人形題材のホラー映画です。
人形というと、まず頭に浮かぶのはチャッキー。
『チャイルド・プレイ』で有名なので、ホラー・ファンにはお馴染みの存在です。
『チャイルド・プレイ』が1989年なので、本作はそのヒットによってインスパイアされた作品ではないかと推測しています。

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メキシコの片田舎。
古代マヤの遺跡を発掘する、どっかの大学教授。
秘密の部屋の扉が開かれて、何か邪悪なものが解放された。
それは、発掘現場に隣接するショボイ工場に置かれた人形に憑依する。
教授は、邪悪なパワーによって命を落とす結果に。

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そうとは知らず、父の新たな事業のために移住してきたジェシカたち。
件の工場は、父が人形製造のために買収したものだった。
新天地で、新しい生活に期待する家族たち。
工場も見学して、あまりのボロさにビックリするものの、ジェシカはお気に入りの人形ドリーをみつけて大喜び。
その日から、ジェシカはドリー人形を手放さなくなった。

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やがて、ジェシカの様子がおかしくなっていく。
奇妙な画を描いたり、庭に建てられたドールハウスに長時間こもったり。
たまたま訪れた牧師や十字架に異常な反応をみせたり。
そう、それはドリー人形に取り憑いた邪悪な霊の仕業だった。
ジェシカを救うべく、家族は悪魔に立ち向かう。

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まあ、ホラーとしては、それほどスケアードではありません。
グロい場面はありませんので、人形の不気味さだけですね。
チャッキーに比べると、行動も地味といえるでしょう。

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本作は、日本ではビデオで発売されたようですが、DVD化はされていない?ようです。
カルトな魅力もないので、熱烈なファンもいないと思われますが、邪悪に歪む人形の表情が魅力といえば魅力。
家のインテリアとして、揃えておきたいアイテムです。

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さすがに子役は可愛らしい子を選んでいますね。
ちょっとトボケたカツオのような兄役も、良い味だしています。
1990年ですが、80年代ホラー臭漂う作品です。

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2014年10月19日 (日)

本日の映画 『トーキング・ディック』

 『トーキング・ディック』
2003年 タイ 監督:キラデート・ケートキンタ

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おそらく、内容に程度の差はあるものの、世界各国にこの手のドラマや映画があるに違いない。
そして、誰もが青春時代を象徴するような、ちょっとエッチな作品を心の奥に無造作に保管しているものだ。

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私の場合、具体例を挙げるならば、それはテレビドラマにも関わらずミポリンが脱いだ『毎度おさわがせします』であったり、フィービー・ケーツがぺロリと半ケツを見せる『初体験リッジモンド・ハイ』であったりする。
その他にも『ポーキーズ』や『超能力学園Z』など、何気に鑑賞した作品は意外と多く、しかも当時はテレビ放送という状況下での鑑賞だった。

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エッチな番組を親の前で鑑賞する度胸もなく、これらの作品を鑑賞する機会は滅多にない。
だから、モヤモヤ度も高く、運良く鑑賞できた作品には愛着が沸く。
作品自体は正直そんなにエロくないのだが、わずかな胸ポロだけでも歓喜の雄叫びを上げたあの頃。
今では持ちえない価値観が、その時代にはあった。

私に無限の時間があれば、この手の作品群も立派なレビュー題材となりえるのだが、残念ながら現在は叶わない。
しばらくは気が向いた時だけ鑑賞するというスタイルを継続するしかない。
面白いレビューが書けそうな予感は120%なのだが……。

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さて、本作。
主人公バームは、平凡な男子学生。
幼馴染みで、ガールフレンドのニン(忍者ハットリ君ではない)とは清い交際をしている。
しかし、気弱なバームも思春期を迎え、エッチな欲望は自ずと湧きあがる。
友人達も、やることなすこと頭はエッチ関係ばかり。

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で、友人達がバームとニンのエッチをビデオで隠し撮りしようとするも、失敗に終わる。
怒ったニンがバームの股間を蹴り上げ、その後遺症でバームのティンコが喋りはじめたという展開。
バームのティンコは暴走し、エッチな妄想をマシンガン・トークで連射。
はてさて、バームの運命はいかに!

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……という内容。
ティンコのトークが面白ければ、立派なお色気コメディとして成立するものの、さすがに字幕だけでは面白さが伝わってこない。
滑りまくりのような気がするのは、私だけか?

ヒロインとなるニンと、いちおう恋敵的役割のメイに魅力があるので、とりあえず鑑賞はノンストップなれど、作品としての魅力は万人にウケるかは疑問。
下ネタだけでなく、きちんと青春ど真ん中な描写も盛り込んで、ちょっとだけ胸キュンなテイストが隠し味。

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2014年10月13日 (月)

本日の映画 『アタック・オブ・ザ・50フィート・チアリーダー』

『アタック・オブ・ザ・50フィート・チアリーダー』
2012年 アメリカ 監督:ケヴィン・オニール

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タイトル聞いただけで、ニヤリcatface
B級ファンしか観ないよ、こんな作品って思うけど、実際にアメリカではどんな観客層なんでしょうね。
まあ、このタイトル⇒ロジャー・コーマンと直ぐに連想できる方、相当なB級マニアです。
B級にハマればハマるほど、ロジャー・コーマンって凄いなあと思う。
最近、『コーマン帝国』を観たのも影響しているけれど、B級にかける揺るぎない信念が感じられます。
これがB級だ!!
あんたら、こんなものを待っているんだろうって。
A級にはA級の、B級にはB級のテリトリーがあって、ランクは違えど人間の感情を揺さぶることには変わりない。
下品は悪と思われがちだけど、上品と下品の割合って、どうだろう。
全く下品でない人間って、どのくらいいるの?

人前では隠す下品を、公然と世に曝して、ああ下品ね!って確認する。
なんだ、お前もか!
俺も下品だ!
って肩組んで、相手と距離が一歩縮まったような気がして。
掘り下げていけば、下品にだって、様々なランクがあるよ。
映画に表現できる下品って、下品の上位じゃない?
本当の下品は、公開なんてできないよ、きっと。

B級を好きで良かった。
下品を好きで良かった。
そうでないと、ロジャー・コーマンの偉大さなんて理解できなかったと思う。
未だに、こういう作品を送り出すことのできる才能と権力に、マニアとして敬意を表し、惜しみない拍手を送ります。

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キャシーの専攻は、生物化学。
カイルと共にヒッグス教授の助手を務める毎日。
彼女の母は同大学の伝説的チア・リーダーで、当然がら娘に過度な期待を求めてしまう。
何とか母の期待に応えたいキャシーだったが、ルックスもパッとせず、運動能力も人並み以下ではどうしようもない。

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思い余って、教授が開発した化合物リニューを自らに投薬するキャシー。
やがて、変化が現れた。
肌は潤い、体型はグラマーに。
運動能力も飛躍的に向上。
周囲からも注目を集めるようになったが、チームリーダーのブリタニーにとっては面白くない結果となった。

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しかし、薬の効果はキャシーに更なる効果をもたらした。
ブリタニーのシゴキの為に飲んだ大量のウイスキーが、思わぬ副作用を生んだのだ。
身長は50フィートに至り、巨大化してしまうキャシー。

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助けを求めたはずの製薬会社は、キャシーで金儲けを企み、彼女を捕獲しようと躍起になっている。
キャシーの味方は同僚のカイルとルームメイトの二人だけ。
カイルは解毒薬を開発してキャシーを救おうとするが、キャシー巨大化の秘密を知ったブリタニーも誤ってリニューを投薬してしまう。

巨大化したブリタニーは、興奮状態で大暴走。
それを止めるべく、キャシーが立ち向かうのだが…。

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SFお色気学園コメディというところでしょうか。
B級定番路線をひたすら真っすぐ突っ走っています。
終わってみれば、意外とチア・リーディングシーンが少なかった気がしますが、鑑賞中は気になりません。

健康的なお色気感たっぷりで、サカリのついた学生達がすぐに抱き合ってしまうB級ホラーとは一線を画します。

役者さんもそれぞれ個性豊かで、安定した配役といってよいでしょう。
ラストの巨大キャシーとブリタニーの闘いは予想外で、出し惜しみないトップレス・ファイトはアメリカン親父が鼻を鳴らして興奮する様を想像させます。
決め技スコーピオン・キックにタダモノならぬ演出の妙が感じられて、ノリの良いテーマ・ソングがいつまでも耳に残ります。

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