本日の映画 『フィアー・フロム・デプス』
『フィアー・フロム・デプス』
2008年 アメリカ・カナダ 監督:ポール・ジラー
この作品、タイトルやジャケ写からは、内容が全く予想できません。
アピールポイントがなかったので、存在すら気付かなかった作品です。
たまたま同低級ホラー作品の予告篇として目にし、クリーチャー系の映画だと分かりました。
その時は、クリーチャーのデザインが悪くないと思ったのですが……。
さてさて、その実力はいかに。
嵐の夜の海上。
一隻の船が、果敢に漁をしていた。
何故、そのような気象状況で漁をするのか。
有識な観客の疑問に作品は答えを出さず、物語は一方的に進む。
轟く雷鳴。
叩きつける雨粒。
息もできぬような状況で、網を引き揚げるクルーたち。
そして、ジョーイが姿を消した。
海に落ちたに違いない。
誰もが疑問をもたず、船は失意の帰還を果たす。
船長のウィルは責任を感じるとともに、不漁続きで経済的にも追いこまれていた。
娘の学費も稼がなければならない。
そんな父親の苦悩をよそに、娘カーリーは恋人ダニー(船のクルーでもある)や友人と近隣の無人島にバカンスへ。
なんとか金を工面し、再び漁に出ようとするウィル。
しかし、港で準備をしていたはずのクルーが惨殺死体で発見される。
残された痕跡や目撃情報から、ウィルは怪物の存在を疑うようになる。
あれは、俺を追ってきたに違いない。
しまいには、そのような発言まで飛び出すウィル。
しかし、それが真実かどうかは、作品内では描写されていない。
生物学者のアーデン女史とともに怪物を追うウィル。
次第に被害者は増加の一途を辿り、保安官をはじめとする狩猟班も全滅。
無人島では、娘カーリーも怪物の襲撃を受けていた。
ウィルは娘の救出に船を出港させるが……。
ありふれたパターンの海洋クリーチャー・パニックと申しましょうか。
緻密な計算や設定を無視し、ご都合主義に走っています。
例えば、クリーチャーの正体。
深海の生物にはありえない容姿ですね。
蛙とトカゲとアンコウとカメレオンをリミックス。
毒液を噴射して相手の動きを封じ、噛み殺します。
当然ながら肉食で、人間の内臓を食べたりします。
木に登ったり、走り幅跳び的ジャンプも披露。
極めつけは、あのプレデターばりに姿を消せるのです。
これだけではありません。
生物学者のアーデンは、怪物が残した粘液だけで有毒およびカモフラージュ機能を言い当てます。
毒だけならまだしも、なんでそんなことまで分かるんだ……。
娘カーリーの恋人ダニーの扱いも中途半端。
怪物に噛まれて、傷の膿が気になります。
これ、最後に怪物化して、その正体に迫るのかと思ったら、それは私のひとりよがりでした。
準主役かと思っていたら、最後の扱いはぞんざいです。
主人公ウィルの設定もスゴい。
漁師なのですが、怪物が出現すると拳銃を懐から取り出しバンバン。
刑事ばりの射撃姿を披露。
クライマックスでは、昔は溶接工だったと自ら発言し、ラストへの布石を打つ始末。
生死を賭けた勝負の結果は、高血圧には嬉しいあっさり味。
では、鑑賞の価値が全くないのかと聞かれたら、そうでもありません。
角度によっては、怪物のデザインはグッド。
少しチャチイですが、喰われた人間の死体は若干ながらのグロさをに臭わせます。
胴体切断、ネック・パクッ・ブリーカーなど、マニア向けサービスも忘れません。
しかし、何よりも強烈だったのは、ベンの死に様でしょう。
パンツ一丁で檻の中。
鮭の切り身を体に塗りたくり、自ら囮となりました。
毒液くらって、死後硬直。
後に発見したウィルが頸動脈触って、呟きます。
『死んでる……』
その直後、まさかの『マバタキ』がーッ!!
ギョギョギョ~と、さかなクン的驚き方をしてしまいました。
見事な瞬き。
我慢できなかったのでしょう。
編集で何とかせいと思うのですが、きっと眠かったのでしょう。
この一瞬によって、反則的ではありますが忘れられない映画となったのです。
ああ、低級って、面白い。
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こんばんは!
頭から喰われてるシーンに噴き出してしまいました(笑)
ベタでいいですね。
女性人も可愛い
深海魚ってことは視力が弱いのでしょうか?
目玉が真っ白だわ(笑)
投稿: カツテキ | 2013年9月 9日 (月) 00時19分
カツテキさん、こんばんは!
ご指摘のとおり、深海の生物ならほとんど目が見えないはず。
しかし本作では、なんと怪物目線のシーンが用意されています。人間の顔までしっかりと認識できています。
カメレオンのように舌が伸びますし、周囲に同化して姿を見えなくします。
今思えば、深海のカメレオンが妥当ですね。
違和感アリアリ
投稿: 怪奇伯爵 | 2013年9月10日 (火) 00時17分