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2013年9月

2013年9月30日 (月)

本日の映画 『ビーチ・スパイク』

『ビーチ・スパイク』
2011年 香港 監督:トニー・タン

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本作、どのような観客をターゲットにしているのでしょうか。
私のように、今年の夏は海に行かなかったから、せめて映画で!なんて人でしょうか。
それとも、ただ水着のお姉ちゃんが見たいという欲望を日々募らせている人でしょうか。
ともかく、スポ魂としての熱くたぎるような眼差しで臨む人はいないでしょう。
ところが……。

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舞台は香港の、田舎ビーチ。
地元民が愛して止まない、人情味あふれる地。
シャロンは少しばかり気の強い女の子で、いとこのレイチェルとビーチバレーのチームを組んでいた。
地元では相当の腕前で、プロにも肉薄する実力があった。

ちょっとしたトラブルから、シャロンは地元の有力者の御曹司ティムと知りあう。
次第に縮まる二人の距離。
いつしか、それは恋愛にと発展していた。

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一方、ティムの母親が経営するボー開発は、ビーチ近郊で大規模なリゾート開発を進めていた。
ようやく政府の許可が下りたが、一つの条件を呑まなければならない。
その条件とは、ビーチの埋め立てだった。

地元民は。当然のごとく猛反対。
ティムも母親を説得しようとするが、交渉は難航する。
実は母親にも迷いがあった。
このプロジェクトには、亡き夫の悲願がかかっていたからだ。
反発するティムは家を出て、シャロンたちと暮らすようになる。

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そこで、ビーチの運命をかけて、一つの提案がなされた。
ビーチバレー全香港大会で、シャロンらのチームが優勝すればリゾート計画は中止となる。
かくして、シャロンたちの優勝に向けての特訓が開始された。
彼女たちに立ちはだかるは、近代的なトレーニングでプロ並みの実力を持つボー姉妹。
はたして、ビーチの運命は?
そして、シャロンとティムの恋の行方はいかに。

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ジャケを見るとラブコメっぽいのですが、やはり入っていました、カンフー要素。
シャロンたちが働く店のオーナー(親戚)の中年夫婦は、揃ってカンフーの達人なのです。
ボー姉妹は、近代的ジムにてムエタイを取り入れたトレーニング。
シャロンらは、獅子舞で足腰を鍛え、太極拳の八卦歩法を取得。
更にまさかの海底秘密特訓。
これが強烈なスパイクを生み出します。

とはいても、『カンフー・サッカー』のようなカンフー重視ではありません。
ロマンスの比重が大きく、カンフーはサラリ。
主役のシャロン役にモデルとしても活躍のクリッシー・チャウ。
相棒レイチェルは、香港のモー娘テレサ・フー。
イケメン・ティムにヒム・ロー。
敵役にジェシカ・Cと、当時の香港ムービー界ではナカナカのメンツ。
その後、ゴシップ騒動なんかもあったようですが……。

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作中では、もちろんそのようなことはなく、爽やかラブロマンスしています。
特筆すべきは、ボール顔面直撃シーン。
なぜか主要選手全員がこのシーンに挑んでます。
インパクト大ですが、必要あるのか、このシーン。
香港の女優さん、まさに体当たり演技ですcoldsweats02

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2013年9月23日 (月)

本日の映画 『ゾンビ・ハイスクール』

『ゾンビ・ハイスクール』
2012年 アメリカ 監督:アレックス・クレイグ・マン

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題名から推測できますが、ゾンビ・コメディです。
基本的にホラーとコメディの融合は好きではないのですが、ごく稀に傑作が混じっていたりするので、最近はチェックするようにしています。

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舞台はアメリカ・リンカーン高校。
卒業を3ヶ月後に控えたエディ。
ハーバード大への進学も決まっていたが、何故か居残り授業に参加。
そこには意中のジャネットの姿もあったが、彼女は彼氏ブラッドと熱い抱擁タイム。
ヘタレなエディは、黙って見ることしかできない。
視線に気づいたブラッドは、エディに嫌がらせをする。
このヘタレ野郎め!!
しかし、エディには真っ向から立ち向かう術がない。

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そこへ先生が登場。
授業開始早々、生徒の一人の様子が一変。
なんと、ゾンビ化が始まった。
先生が噛まれ、大騒動に。
同時に、学校内でもゾンビが大量発生。
居残り授業組は団結して脱出を試みるが……。

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コメディは、基本的に笑いのツボが一致するかどうか。
私的には、それほど一致しなかったため、可もなく不可もなくといった印象です。
一応、笑わせようとギャグを詰め込んでいますけれどね。
僅かながらにブラックなテイストを混ぜていますので、これが吉と出るか、凶と出るか。
ゾンビメイクも、特筆すべき点はありません。

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コメディは、どうしても役者さんの持つセンスによっても左右されますね。
主役エディ演じるヤコブ・ザッカー君。
悪くはないのですが、少々固い気がするのは私だけでしょうか。
もうちょっとハジケると、良かった気がします。
脇役の方々も、もう一歩を踏み出してほしいところ。
ゴス・ファッションのウィロー役アレクサ・ニコラス嬢は、ちょっとだけ毛色が違います。
ゴス&ポッチャリの外見で、基本的にこういう役はブスい方が多い。
しかし、彼女は段々と可愛く見えてくるのです。

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極限下の状況において、ヘタレなエディがウィローとジャネットとの三角関係に陥いるといった青春ラブコメの要素が強く、ハードなゾンビ地獄を求める方にはベクトルが異なります。

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2013年9月 8日 (日)

本日の映画 『フィアー・フロム・デプス』

『フィアー・フロム・デプス』
2008年 アメリカ・カナダ 監督:ポール・ジラー

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この作品、タイトルやジャケ写からは、内容が全く予想できません。
アピールポイントがなかったので、存在すら気付かなかった作品です。
たまたま同低級ホラー作品の予告篇として目にし、クリーチャー系の映画だと分かりました。
その時は、クリーチャーのデザインが悪くないと思ったのですが……。
さてさて、その実力はいかに。

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嵐の夜の海上。
一隻の船が、果敢に漁をしていた。
何故、そのような気象状況で漁をするのか。
有識な観客の疑問に作品は答えを出さず、物語は一方的に進む。
轟く雷鳴。
叩きつける雨粒。
息もできぬような状況で、網を引き揚げるクルーたち。
そして、ジョーイが姿を消した。
海に落ちたに違いない。
誰もが疑問をもたず、船は失意の帰還を果たす。

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船長のウィルは責任を感じるとともに、不漁続きで経済的にも追いこまれていた。
娘の学費も稼がなければならない。
そんな父親の苦悩をよそに、娘カーリーは恋人ダニー(船のクルーでもある)や友人と近隣の無人島にバカンスへ。

なんとか金を工面し、再び漁に出ようとするウィル。
しかし、港で準備をしていたはずのクルーが惨殺死体で発見される。
残された痕跡や目撃情報から、ウィルは怪物の存在を疑うようになる。
あれは、俺を追ってきたに違いない。
しまいには、そのような発言まで飛び出すウィル。
しかし、それが真実かどうかは、作品内では描写されていない。

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生物学者のアーデン女史とともに怪物を追うウィル。
次第に被害者は増加の一途を辿り、保安官をはじめとする狩猟班も全滅。
無人島では、娘カーリーも怪物の襲撃を受けていた。
ウィルは娘の救出に船を出港させるが……。

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ありふれたパターンの海洋クリーチャー・パニックと申しましょうか。
緻密な計算や設定を無視し、ご都合主義に走っています。
例えば、クリーチャーの正体。
深海の生物にはありえない容姿ですね。
蛙とトカゲとアンコウとカメレオンをリミックス。
毒液を噴射して相手の動きを封じ、噛み殺します。
当然ながら肉食で、人間の内臓を食べたりします。
木に登ったり、走り幅跳び的ジャンプも披露。
極めつけは、あのプレデターばりに姿を消せるのです。
これだけではありません。
生物学者のアーデンは、怪物が残した粘液だけで有毒およびカモフラージュ機能を言い当てます。
毒だけならまだしも、なんでそんなことまで分かるんだ……。

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娘カーリーの恋人ダニーの扱いも中途半端。
怪物に噛まれて、傷の膿が気になります。
これ、最後に怪物化して、その正体に迫るのかと思ったら、それは私のひとりよがりでした。
準主役かと思っていたら、最後の扱いはぞんざいです。

主人公ウィルの設定もスゴい。
漁師なのですが、怪物が出現すると拳銃を懐から取り出しバンバン。
刑事ばりの射撃姿を披露。
クライマックスでは、昔は溶接工だったと自ら発言し、ラストへの布石を打つ始末。
生死を賭けた勝負の結果は、高血圧には嬉しいあっさり味。

では、鑑賞の価値が全くないのかと聞かれたら、そうでもありません。
角度によっては、怪物のデザインはグッド。
少しチャチイですが、喰われた人間の死体は若干ながらのグロさをに臭わせます。
胴体切断、ネック・パクッ・ブリーカーなど、マニア向けサービスも忘れません。

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しかし、何よりも強烈だったのは、ベンの死に様でしょう。
パンツ一丁で檻の中。
鮭の切り身を体に塗りたくり、自ら囮となりました。
毒液くらって、死後硬直。

後に発見したウィルが頸動脈触って、呟きます。
『死んでる……』
その直後、まさかの『マバタキ』がーッ!!
ギョギョギョ~と、さかなクン的驚き方をしてしまいました。
見事な瞬き。
我慢できなかったのでしょう。
編集で何とかせいと思うのですが、きっと眠かったのでしょう。
この一瞬によって、反則的ではありますが忘れられない映画となったのです。
ああ、低級って、面白い。

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2013年9月 1日 (日)

本日の映画 『那些年 我們一起追的女孩』

『那些年 我們一起追的女孩』
2011年 台湾 監督:ギデンズ・コー(九把刀)

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今回は、台湾の青春映画を取り上げます。
たまにはホラーや格闘から離れて、こんな映画も観ています。

つい数年前までは、台湾映画など全く興味を持たなかった私。
ただ映画マニアという気質から、外国に行くときはその地が舞台になった作品を事前に鑑賞する癖がつきました。
台湾もしかり。
これまでに数作を鑑賞してきました。

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ただし、本作を知ったのは、全く別のきっかけがあったのです。
それはYouTubeにて、この作品の主題歌を発見したことにあります。
歌手の名前は胡夏さんといって、おそらく台湾出身と思われます。
明らかに実力のある歌声と、日本のフォークに通じるメロディが、一聴しただけで耳に残りました。
加えて、PVは全編を映画のシーンで構成。
曲が持つ魅力と映像が、見事にマッチしているのです。

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私的には、この曲のメロディが大いに気に入り、毎日のようにYouTubeで再生。
ひょっとして、何か昔の日本のヒット曲ではないかと疑ったのですが、違っていました。
ただ、作曲は日本人の木村允利さんいう方で、どこか懐かしさの残るメロディの理由が理解できたのです。

さて、何回もPVを眺める毎日に、この映画の全編が気にならないわけがありません。
実は日本でもどこかの映画祭で上映された経歴があるのですが、現時点で日本版DVDは発売されていないことが判明。
ええい、それなら台湾で買ってやろうじゃないか。
映画マニアの私に、その行為は勲章ともいえる決断です。
そうして、ようやく本作を鑑賞できたのでした。

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さて、本作は監督でもある九把刀さんの自伝的作品という内容です。
日本の高校生にあたる時期から大学、そして就職後にかかる時期までを、仲間とともに過ごした青春時代の思い出として描いています。
ちなみに、監督の九把刀さんは作家としてのキャリアが有名らしく、現地の漫画の原作なども手掛けていて、けっこう活躍しているようですよ。

主人公は、監督の分身となる柯景騰。
昔馴染みの友人たち数人とろくに目標も持たぬまま学校生活を謳歌しています。
友人らは教室のマドンナ・沈佳宜に夢中で、柯も心惹かれていきます。
やがて二人は相思相愛となるのですが、ボタンの掛け違いというのはどこにもあるもので、それを修正するには二人は精神的に未熟でした。
お互いの想いは一緒だったはず……。
未練と後悔と意地と……。
若かりし頃に、誰にでもありそうな甘く、そしてホロ苦い思い出。
台湾と日本との違いはあっても、なんとなく頷ける青春映画といえるでしょう。

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正直言えば、主題歌のPVがあまりに完成度が高いため、本編には過度の期待をしてしまいました。
主人公である柯景騰役の柯震東、ヒロインの陣妍希(ミシェル・チェン)、共にかなりの魅力がありますが、ストーリー的にはやたら感動できるという内容ではありません。
人生の岐路を回帰し、あの時ああしていたら、どうなっただろう?
私的には、そのようなことを感じさせる作品でした。

ちょっと興味を惹いた箇所を挙げましょう。
主人公・柯が、大学で総合格闘技の闇試合をします。
このとき、なんと実写版デンプシーロールを披露。
また、学生たちの夜のオカズは、なんと日本のAV。
聞いたことのある女優さんの名が登場。
これらから、台湾の若者は少なからず日本の影響を受けているようです。
台湾でDVD物色していると、未だに飯島愛さんの作品に出逢えるのも納得かも。

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本作は、台湾では大ヒットしたらしいのですが、なかなかDVDが見つかりませんでした。
ようやく見つけた店も、棚のはるか上部に置いてある始末。
台湾も洋画に人気が集中するようですね。
そして、さらなるショックな出来事が発覚。
一部の情報で、本作が9月に日本公開とのこと。
それって、いずれ日本版DVDも発売されるってこと!?
あの苦労は、何だったのか。
まさに本タイトルのごとく『あの頃、DVDを追いかけた……』ってことですよね。
マニアって、辛いッス。

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せっかくだから、この時のDVD探しの旅行記を書いてあります。
パブーという電子書籍投稿サイトで公開していますので、興味のある方は読んでいただければ幸いです。

リンク(クリックすると、パブーのサイトでご覧いただけます)

・『奇怪伯爵のオタ・カル漬丼in台湾 2012年12月①巻』

・『奇怪伯爵のオタ・カル漬丼in台湾 2012年12月②巻』

・『奇怪伯爵のオタ・カル漬丼in台湾 2012年12月③巻』

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