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2013年2月

2013年2月18日 (月)

本日の映画 『バーニングムーン』 その② 

『バーニングムーン』 その② 
1992年 ドイツ 監督:オラフ・イッテンバッハ

*本記事は、かなりグロテスクな表現を含んでいます。

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前記事からの続きです。
ろくでなしのピーターがラリって、妹にトンデモない話を聞かせる本作。
正直言えば、前半は予想以上のインパクトはありません。
製作年を考慮すれば凄いのですが、もはや過去の遺物……。
なんて思っていたら、後半にやってくれました。

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その② 『THE PURITY』

とある田舎の村。
女性が暴行され、殺される事件が続発。
その犯人はなんと神父のラルフだったが、誰もその正体を見抜けない。
疑いの目は、村の嫌われ者ヨストスに向けられていた。
度重なる事件に、一部の村人たちは激怒する。

神父は、心の中で葛藤していた。
神を信じる心と、悪魔を崇拝する心。
聖職者として、ヨストスの立場を守るのも神父の役目だった。
何故、殺人を犯してしまうのか。
葛藤の果てに見出した答えは、自らの命を絶つことだけだった。

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こうして神父は自殺したが、村人は彼が犯人だとは分からなかった。
怒りは頂点に達し、金でヨストス殺しを依頼する。
哀れなヨストスは、命を奪われた。

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大地に横たわるヨストスの死体に、どこからともなくラルフ神父の声が語りかける。
その無念さを晴らすのだ~ッ!!
ヨストスはゾンビのごとく復活し、自分を殺した村人の家に向かう。
家に入って襲うのかと思いきや、なんと外壁に悪魔の数字『666』を自らの血で描いた。
これが地獄の復讐の始まりだった。

村人は地獄の映像をまざまざと見せつけられ、恐怖度120%の体験を強いられる。
地獄の門番に、ゆっくりと解体される肉体。
その果てにあるものは……

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これで、2つ目のエピソードが終了。
血なまぐさい話を二つも聞かされた妹が不憫でなりません。
そして、本作はますます後味の悪いエンディングへと貴方を誘うのです。
ちなみに、人相の悪いピーターが、オラフ・イッテンバッハ監督その人ですね。

さて、本エピソード。
最初は笑って観てました。
メガネかけて、デブでハゲで口髭マリオな神父だったからです。
緊張感が薄れるなあと思っていたのですが、後半はビックリ!!
トンデモな地獄絵図が描写されていました。
ルチオ・フルチ監督作品で、神父が自殺して地獄門が開くという設定はありましたが、それと似ていますね。
ところが、フルチ監督以上にグチョグチョな世界が展開。
生首を二つ、首から下げる女。
いたるところで繰り広げられる、ゾンビの人食いシーン。
チギレかけた足で歩く松葉づえの人物。
なんだかよく分からないキャラも登場し、歯をドリルで砕いたり、究極の股裂きまで飛び出します。
作品としての評価は別として、アイデアとパワーはぶっ飛んでいます。
やはり、伝説的作品といえるでしょう。

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ちなみに、何故ラルフ神父がこのような人物になってしまったのか?
それは、彼の子供時代のエピソードとして描かれています。

父親から、お前は神父になるのだよと言われ、十字架に祈りを捧げるラルフ少年。
そしたら、突然天候が崩れ、十字架のキリストがヘンテコな動物に変化。
巨大な怪物なんかも出てきて、ローブを纏った女性から奇妙な本を渡される。
その本はどうやら悪魔の書で、以後彼を神とは反対の道に歩ませるものだった。
つまり、彼は偶然に悪魔に魅入られてしまったということらしく、必然性を不要としたストーリーに踊らされたというわけ。
うーん、どうでしょう?

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2013年2月11日 (月)

本日の映画 『バーニング・ムーン』 その1

『バーニング・ムーン』 その①
1992年 ドイツ 監督:オラフ・イッテンバッハ

*本記事はグロテスクな表現を含みます

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私のホラー歴は80年代ホラーから始まっています。
『ビデオでーた』(現『DVD&ブルーレイでーた』)を創刊号から愛読しているので、日本で発売されたホラー映画は大体把握していたつもりでした。
ところが、本作はビデオ発売されたにも関わらず、まったくノーチェック。
後に、ある本に掲載された写真を見て、その存在を知ったのでした。
ゴア度満点を予想させながら、日本ではDVDの存在が確認できず。
一体、どのような内容なのだ?
そんな疑問を常に抱き、ようやく謎が解明されました。

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本編は2つのストーリーからなる準オムニバス形式をとっていますので、記事も分割してお届けします。

まずはイントロ的役割として、ろくでなしのピーターが登場。
就職の面接に出掛けるも、受かろうという意志は皆無。
ワイルドさを強調します。
そして不良集団と喧嘩をやらかし、帰宅。
父ちゃんと母ちゃん、出掛けるから妹の世話をしてね。
母ちゃんから頼まれると、当然の如くレジスタンス魂を燃やします。
父ちゃんと取っ組み合いになり、バゴーンと投げられて、渋々承諾。

 

両親が出掛けて、ピーターはヤクに手を出します。
ヤクが回って、夜空を見上げるピーター。
うおお、月が燃えてるぜ~!!
そうです。これがタイトル『バーニング・ムーン』の根拠なのです。
その足で、妹の寝室に現われたピーター。
嫌がる妹に、無理やり話を聞かせます。
それは、おとぎ話ならぬ、世界で最も聞きたくないファックなブラッド・ストーリーだったのです。

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エピソード① 『JULIA’S LOVE』

ジュリアは、知り合ったばかりの青年との新しい恋の予感にときめいていた。
ディナーを楽しんだ後は、車の中で彼の話に耳を傾ける。
彼が外に出ると、ラジオからニュースが聞こえてきた。
盗難にあった車の特徴が、この車と似ている。
彼って、なんかヤバい!?
すぐに車から逃げ出すジュリア。
なんとか無事に帰宅することができた。

 

車に戻ったパーカーは、ジュリアがいないことに気付く。
おのれ~。
なんて思っていたら、助手席に残されたものが……。
それはジュリアの財布で、身分証も入っていた。
パーカーの目に、邪悪な光が宿る。

 

テレビのニュースを眺めるジュリア。
精神病院から逃亡した青年の写真が公表される。
ンまぁ、あいつじゃないの!!
危なかったわ……。
肝を冷やすジュリアだったが、既にパーカーはジュリアの家に侵入していた。

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ドイツ・ホラーの傾向として、激しいゴア描写が挙げられます。
本作はその代表ともいえる作品で、公開当時はいろいろ規制の対象になったようですね。
ゴアといってもチープ・グロのレベルなので、リアルさが損なわれているのが救い。
これでリアル描写だったら、私的な好みとは方向が異なります。
私はゴアは好きだけど、それが作りものだと感じられる安心感がないとダメなんです。
その点でいえば、本作は許容範囲といえるでしょう。

さて、ジュリアの家に忍び込んだパーカーですが、家族を次々に血祭りに。
犠牲になるのは両親と妹で、グチャグチャです。
ホラー馴れしていない方は、嫌悪感を感じるかもしれません。

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家族を惨殺しておいて、なおジュリアと愛を育もうとするパーカー。
キング・オブ・ストーカーのようなヤツですが、外見は草食系の甘いマスク。
一応、彼が何故そのような人物となったかを想像させるシーンも用意していますが、かなり抽象的で、クレイジーですね。
歪んだ愛を一方的に押し付けるパーカー。
恐怖のズン床にのたうつジュリア。
果たして、その行く末は……。

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エピソード②『THE PURITY』につづく…

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2013年2月 3日 (日)

本日の映画 『モンスターズ・ゾーン』

『モンスターズ・ゾーン』
2012年 アメリカ 監督:パトリック・リー 74分

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ジャケットをみると竜巻ディザスター・ムービーらしき作品ですが、どうやらクリーチャーが出現するらしいのです。
クリーチャー・ハンターとして、スルーするわけにはいきません。
かなりヤバい雰囲気のジャケですけれど……。

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海外赴任の夫が帰国するということで、微妙な心理の妻。
どうやらアルコール依存症らしい。
治療のために、サークルにも参加している。
子供は3人。
それぞれ、性格の全く違った娘達だ。

 

遂に、パパが海外赴任から戻ってくることになった。
パパを迎えに、皆で空港へ向かう。
途中で竜巻に遭遇し、4人は近くの民家の地下へ避難。
竜巻は去ったが、末っ子のサリーが何かに腕を噛まれて重傷を負った。
得体の知れぬ生物が、存在している。
地下室から出る術がなく、途方に暮れる一家。

 

 

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そのような状況下、アリスは地下室の箱から昔の新聞記事を目にする。
過去に起きた嵐の夜の出来事。
アリスの脳裏に、闇のような暗雲が立ち込める。
そして、新たに発見された地下道。
その先に隠されていた真実とは?
果たして、家族は無事に脱出できるのだろうか?

 

 

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もっとチープかと思っていたのですが、技術的に気になる点は少なかったです。
米テレビドラマ『フリンジ』のスタッフが技術担当。
竜巻とクリーチャーの組み合わせということで、興味は引き立てられますね。

正直なところ、展開はイマイチ。
なんか淡々とした感じで、緊張感に乏しい。
もっとグロいシーンを幾らでも挿入できそうな作品ですが、それがない。
レイティングを気にしているのか、予算がないかのどちらかでしょう。

とはいうものの、最初のクリーチャー出現で期待値は上がります。
オッ、ちょっとグロくね?
なんて感じです。
残念なのは露出の少なさ。
せっかくのデザインだから、出し惜しみしない方が良いと思うのですが。

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母親の人物設定とか、娘達の性格設定もイマイチ弱い。
アルコール依存症にみる心の弱さと、娘たちを救おうとする強さの二面性が描写できていれば、素晴らしいテーマを生み出していたでしょう。

何故、怪物が生まれたのか?
十分な説明はありませんが、そこは想像する楽しみを与えてくれます。
こういうネタは好きですが、ちょっと子供騙し的です。
ホラーのファンタジー性を楽しめる人でないと、評価は下がるでしょう。

クライマックスは、少しだけ意外性あり。
そして、ビックリな方向へと導くラスト。
続編があるならば、全く違った作風になりそうです。
というか、続編前提で作っているとしか思えない大胆さ。
コケたら、どうすんの?
と言いつつも、アクション性が高まりそうな次回作に大いに期待happy02

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